経理コラム

メガバンクを辞めたい!一般企業経理に転職した成功例

メガバンクを辞めたい!一般企業経理に転職した成功例

「メガバンクに勤めているけれど、このままの働き方で良いのだろうか?」
──そう考える人は少なくありません。高収入・安定と引き換えに、長時間労働やノルマ、社内の競争の厳しさで心身を消耗してしまうケースも多いのです。実際にメガバンクを辞めて、一般企業の経理に転職し、キャリアと生活のバランスを取り戻して転職成功した人もいます。
この記事では、リアルな体験談を交えながら、メガバンク銀行員から経理へ転職するメリット・デメリットを解説していきます。

メガバンクを辞めて経理に転職した成功体験談

Aさん(30代前半・元メガバンク勤務)は、毎日のように22時過ぎまで残業し、休日も顧客対応に追われる日々でした。高い給与は魅力だし、メガバンクに努めていることは誇りでもありました。
独身の為に家族の了承を得る必要はありませんでしたが、メガバンク就職を喜んでくれた両親・兄弟・友達の顔を思い出してなかなか踏み切れずに毎日身も心も消耗しながら働いていたと言います。
それでも、体力的にも精神的にもついに限界を感じて退職を決意。一般企業の経理へと転職しました。

経理では決算・会計処理を担当。確かに繁忙期はそれなりに忙しいものの、基本的には定時前後で帰れる環境。土日もしっかり休め、年収は若干下がったものの「心の余裕ができて生活の質が大幅に改善した」と話しています。

失敗談:経理に転職して後悔したケース

一方でBさん(40代前半・元メガバンク勤務)は、銀行時代の年収900万円から、転職後は経理で600万円台に大幅ダウンの条件で転職しました。加えて経理実務未経験だったため、Excelや会計知識をゼロから習得する必要があり、当初は大きなストレスを感じたそうです。

「銀行時代の肩書きや金融知識は評価されたが、経理の実務は全く別物。即戦力として期待されたのに実務でつまずき、自信をなくした」と語ります。年収とスキルギャップにより、再び転職を検討することになりました。

妻子持ちだったこともあり、メガバンクから転職を繰り返してしまったことは家族にも大きく迷惑をかけてしまったと反省しているようです。

メガバンクと一般企業経理の違いを比較

項目 メガバンク 一般企業経理
年収水準 20代で600~800万円、30代で1,000万円超も 20代で400~500万円、30代で600~800万円が目安
働き方 残業・休日対応が多い、顧客接待あり 繁忙期以外は定時退社も可能、休日出勤は稀
仕事内容 融資・営業・商品提案など外向き業務中心 仕訳・決算・税務申告など社内業務中心
キャリアの広がり 銀行内の出世競争が激しい 経営企画やCFO、管理部門責任者へ発展可能

メガバンク銀行員から経理に転職する際の注意点

銀行経験は「財務分析」「数字への強さ」「金融リテラシー」といった点で評価されます。
しかし、経理は簿記・会計基準・税務知識といった専門スキルが求められるため、未経験で入るとギャップを感じやすい職種です。

特に年収面は大きなくダウンしやすいため、「家賃や食費などの生活コストを見直す」「簿記などの資格を取り市場価値を上げる」などの準備が欠かせません。
独身であれば大きな問題はないかもしれませんが、結婚して子どもがいたり家や車を買ってローンを組んでいる場合には勢いだけで転職してしまうと年収ダウンが大きく生活を狂わせてしまう可能性もあります。

よくある質問(Q&A)

Q1. メガバンクから経理に転職すると年収はどれくらい下がりますか?

A. ケースによりますが、平均すると100万~300万円程度の年収ダウンになることが多いです。ただし上場企業や外資系の経理なら高水準を維持できるケースもあります。

Q2. 経理未経験でも転職できますか?

A. 可能ですが、簿記2級以上の資格があると有利です。メガバンクで培った金融業界での財務分析経験は評価されやすいですが、仕訳や決算実務を学ぶ姿勢が必須です。

Q3. 経理に転職した後のキャリアはどう広がりますか?

A. 経理の経験を積むことで、経営企画やCFO、管理部長といった経営に近いポジションへの道が開けます。特にIPO準備企業や外資系ではキャリアアップのチャンスが豊富です。
しっかり経理で実績を積めば、さらにメガバンク出身ということで社内でもそれなりに有名になることでしょうから、出世・昇給したりメガバンク時代並の年収まで戻すことも十分に可能でしょう。

まとめ:メガバンクを退職するか迷ったら

メガバンクから一般企業の経理に転職することは、年収ダウンのリスクと引き換えに、働き方・生活の質を改善できる選択肢です。
成功する人もいれば、ギャップで苦しむ人もいるため、自分が「収入重視なのか」「ワークライフバランス重視なのか」を見極めて転職することが大切です。
転職先の職場にもよりますが、メガバンクのような独特なギスギスした雰囲気がなくノビノビと働けるケースも多いようです。

もし迷っているなら、転職エージェントを活用して「経理で自分が通用するか」を確認してみるのもおすすめです。