経理コラム

経理の平均年収は?年代別・企業規模別のリアルを徹底調査

経理の平均年収は?年代別・企業規模別のリアルを徹底調査

「経理の年収って実際どれくらい?自分の給与は妥当なの?この先年収アップするの?」
経理職に就いていると、そんな疑問は常に頭をよぎります。
今回は年代別・企業規模別に「実感ベースの年収レンジ」を提示し、年収アップするためにできる具体的アクションまで丁寧に解説します。転職や昇給交渉に使えるデータ感覚を身につけたい方は必読です。

まずは経理の年収平均レンジを知ろう!

20代の経理:年収目安は350〜550万円。大企業だとさらに年収高め、地方中小は低め。
30代の経理:年収目安は450〜800万円。管理職登用や連結・IPO対応経験で年収高め。
40代以上の経理:年収目安は600〜1,200万円。CFOや経営企画へ進めば更に年収高め。

企業規模で見ると、大手上場・中堅上場・非上場中小の順で平均年収が上がる傾向。
※あくまで「実感レンジ」です。地域・業界・個人スキルで差が出ます。

年代別モデルの経理年収レンジと特徴

20代(新人〜若手)

  • 年収レンジ(目安):350〜550万円
  • 特徴:簿記2級や業務パッケージ運用スキルが評価される。未経験→採用される場合は300万台にとどまることも。
  • 年収アップ方法:簿記1級の学習、Excelの高度スキル(マクロ含む)、クラウド会計ソフト経験が有利。

30代(中堅〜課長クラス候補)

  • 年収レンジ(目安):450〜800万円
  • 特徴:単体決算〜連結決算経験、予算管理、監査対応、IFRSや会計基準の判断経験で差が付く。上場企業や外資系で経験を積むと高水準に。
  • 年収アップ方法:連結決算・開示対応・IFRS経験、英語力、IT(BI・RPA)スキル。マネジメント経験・プロジェクト経験は必須級。

40代以上(管理職〜経営層候補)

  • 年収レンジ(目安):600〜1,200万円以上
  • 特徴:管理職・部長・CFO候補などのポジションでレンジが大きく広がる。親会社・グループ横断の経験があると市場価値が跳ね上がる。
  • 年収アップ方法:CFOに直結する財務戦略や資金調達経験、M&A実務、経営企画スキルを磨く。転職により年収アップを狙うのも良い。

企業規模別(目安)— どのくらい差が出るのか?

企業規模 若手(20代) 中堅(30代) 管理職(40代)
大手上場(従業員1,000名以上) 450〜650万円 600〜1,000万円 900〜1,500万円
中堅上場(従業員200〜1,000名) 400〜550万円 550〜900万円 800〜1,200万円
非上場中小(従業員1〜200名) 300〜450万円 400〜650万円 500〜900万円

ポイント:同じ「経理」という職名でも、上場企業や外資系は給与水準が高く、業務要求度も高い傾向があります。特に「連結決算」や「IFRS対応」「開示資料作成」経験は年収レンジを押し上げます。
やはり「どの会社に勤める経理か」によって大きく年収は異なり、同じ社内で経理プロフェッショナルになるよりも転職したほうが年収アップの近道になることは大いにあります。

業界差も大きい:金融・製造・ITで何が違う?

  • 金融(銀行・証券):高い給与レンジ。高度な金融知識が評価されやすい。
  • 製造:グローバル子会社が多ければ連結業務で報酬が上がる傾向。工業簿記が評価される傾向あり。
  • IT/スタートアップ:給与はピンキリ。初期は低めでも、ストックオプションなどで報酬構成が変わる場合あり。

年収を上げる“実践的”な戦略(すぐ使える)

  • 連結決算・開示経験を狙う:
    上場企業での連結実務は最短で市場価値を上げる近道。
  • 資格で差をつける:
    簿記1級、USCPA、公認会計士は即効性が高い。税務やIFRSの専門領域で希少性を出す。
  • ITスキル(RPA・BI・Python)を学ぶ:
    自動化・分析スキルは評価されやすく、残業削減にも直結。
  • 英語力を磨く:
    海外子会社とのやり取りや英文開示対応で大きな価値。
  • 転職市場を積極活用:
    同業他社の年収相場を知るためにエージェントの非公開求人をチェック。年収交渉は「オファー複数」を作ると有利。

昇給交渉のテクニック(実務的アドバイス)

定量的実績(コスト削減額、決算短縮日数、監査指摘削減件数)を数字で残し、資料化することが有効です。。
また、市場相場(同業・同規模の年収)をエビデンスにして提示すると良いでしょう。
部署異動や昇格タイミングで「業務範囲の拡大」と「報酬の連動」を合意する仕組みを作ることができれば昇給交渉がしやるくなります。

よくある疑問Q&A

簿記1級は本当に意味ある?

単体の会計知識向上では有効。連結・開示で差をつけるならUSCPAやIFRS研修が効果的。

経理で年収1,000万円到達は現実的?

A. 上場大手・外資系やCFO候補であれば十分に可能。実績とマネジメント経験が鍵。

地方の中小でも年収を上げる方法は?

A. 業務の幅を広げ(経営企画、資金管理、税務など)、転職でスキル換算するのが現実的。

最後に:自分の年収を上げるロードマップ(3年プラン)

1年目:簿記・Excel強化、月次決算を早める。定量成果を作る(例:残業削減◯時間)。

2年目:連結補助・監査対応の経験を積む。BIツール・RPAの導入提案。

3年目:外部資格(簿記1級/USCPA学習)、転職エージェントへ相談、年収交渉。