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先日、税理士との打ち合わせ中に突然聞かれた質問──
「御社の会計方針って、会計基準とどう違いますか?」
……正直、内心焦りました。
経理歴がそこそこ長い私でも、「ちゃんと説明しろ」と言われると一瞬詰まる。
この記事では、「会計方針」と「会計基準」の違いを、経理・経営企画の視点からわかりやすく解説します。
Contents
「会計基準」とは?国が決める“ルールブック”
会計基準とは、企業が財務諸表を作成する際の共通ルールのことです。
例えば:
- 企業会計原則
- 日本基準(J-GAAP)
- IFRS(国際財務報告基準)
- 米国会計基準(US-GAAP)
つまり「どのルールに従って会計処理をするか?」を示すのが会計基準。
これは企業が勝手に決めるものではなく、国や会計基準設定主体によって定められた“前提条件”です。
「会計方針」とは?企業が決める“運用ルール”
一方で、会計方針は、企業が会計基準の範囲内で「どう処理するか」を自ら定めたルールです。
例えば:
- 固定資産の減価償却方法(定率法 or 定額法)
- 棚卸資産の評価方法(総平均法 or 先入先出法)
- 収益の認識基準(出荷基準 or 検収基準など)
同じ会計基準でも、会計方針の違いで処理が変わるため、開示の際には明示が必要になります。
なぜ税理士や監査人は「方針と基準の違い」を聞いてくるのか
これは実務上、以下のようなチェックポイントにつながるからです:
- 新たに適用した会計基準があるか?
- 会計方針を変更した形跡があるか?
- 変更理由や影響の説明は十分か?
特に上場企業や子会社の場合、連結決算との整合性も求められるため、こうした質問は日常茶飯事です。
会計方針・会計基準の違いを一言で言うと?
整理すると、こう言えます:
項目 | 会計基準 | 会計方針 |
---|---|---|
意味 | 会計の「土台となる共通ルール」 | 基準内での「企業ごとの選択ルール」 |
決定主体 | 国・会計基準設定主体 | 各企業 |
変更の自由度 | なし(変更不可) | あり(正当な理由があれば) |
まとめ:「答えられないと恥ずかしい」基本知識
経理・経営企画として仕事をするなら、会計方針と会計基準の違いは必ず押さえておくべきポイントです。
・会計基準=外部が決めた「大枠のルール」
・会計方針=企業が選ぶ「使い方のルール」
この違いをサラッと説明できると、税理士や監査人との信頼関係も深まります。
あなたは、もし同じ質問をされたら、ちゃんと答えられそうですか?
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