大学4年の就活生です。
経理で働くことを志望しています。経理職になる為にファイナンシャルプランナー3級の資格を取ろうか悩んでいます。
ちなみに、昨年日商簿記3級の資格は取得済みです。
ファイナンシャルプランナー3級を取れば履歴書に書いて経理で働くことはできますか?
人気資格のファイナンシャルプランナーの受験者は非常に多く、学生にも人気の資格です。
簿記資格とダブルライセンスを履歴書でアピールし、経理職を狙う就活生も多いようです。
この質問について現役経理マンの見解は以下のとおりです。
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ファイナンシャルプランナー3級は履歴書に書ける?
もちろん履歴書に書けます。
履歴書にも名刺に記載することもできます。
ただし、ファイナンシャルプランナー3級ではあまり評価される資格ではないということは認識しておきましょう。
学生のうちであればそこそこの評価を受けるので履歴書に書くことをオススメします。
しかし、社会人になればファイナンシャルプランナー3級は評価対象になりません。
あくまでも社会人に必要な最低限の金融知識があるというレベルです。決して自慢できるレベルではありません。
3級を名乗るということは、「2級以上の資格を取る能力がない」と公言しているようなものです。
学生で勉強時間が確保できるうちにファイナンシャルプランナー2級を取得しておくことを強くオススメします。
ファイナンシャルプランナー2級になると学生には馴染みのないものばかりですが、社会に出てからも役立ちますし就活での評価も受けれるでしょう。
経理の就職にファイナンシャルプランナー3級は有効?
「間接的に」は有効と言えます。
新卒で一定の規模の会社に入社すれば、いきなり経理職というケースは珍しく、最初は営業職に配属されるのがほとんどです。
ファイナンシャルプランナー3級の資格取得することでいきなり経理職に配属されるという期待はしないほうが良いでしょう。
配属された部署で活躍しつつ、経理への異動希望も続けていれば「間接的に」ファイナンシャルプランナー3級の資格が異動へのキッカケになる可能性はあります。
就職時点のファイナンシャルプランナー3級のままでは評価されません。営業職として経験を積みながらファイナンシャルプランナー2級を取得しておくと良いでしょう。
経理の仕事にファイナンシャルプランナー3級の勉強は役立つ?
少しだけ役立ちます。
ファイナンシャルプランナーは個人の資産運用がメインの資格です。特に3級レベルは個人レベルの論点です。
税金知識や保険知識は経理の仕事にダイレクトに役立つとは言えませんが、知っておいて損はない内容です。
一歩上のファイナンシャルプランナー2級になると企業の資産運用の論点も増えてきます。
ただし、言うまでもなく、経理の仕事には簿記のほうが役立ちます。
簿記を無視してファイナンシャルプランナーの勉強をすることはオススメできません。
経理で働きたいのなら、まずは日商簿記2級の資格取得を目指しましょう。経理職としてはファイナンシャルプランナーは簿記の補足資格です。役立ち度を比較するなら”簿記9:ファイナンシャルプランナー1″くらいです。
基本的には経理職としては簿記のオマケ知識として考えたほうが良いでしょう。
ファイナンシャルプランナーはどんな仕事に役立つ?
銀行、保険、不動産業界で役立ちます。
これらの業界では入社後にファイナンシャルプランナー資格取得を推奨されるケースが多いです。
金融業界や不動産業界は待遇が良い企業も多く、学生のうちからファイナンシャルプランナー3級の資格取得をしておけば書類選考で多少有利になります。
しかし、これらの業界に入社しても経理職ではなく営業職として配属される可能性が高いことは覚悟しておきましょう。
経理職に就く為にオススメの資格は?
日商簿記検定2級がオススメです。
学生時代のうちから日商簿記2級の資格取得者は入社後に経理に異動候補になりやすいのです。
ファイナンシャルプランナー3級と比較すると難易度はグンと上がりますが、それだけの価値はあります。
ハッキリ言ってファイナンシャルプランナー3級は中途半端な資格です。
就活は忙しいですが、それでも学生のうちは社会人より勉強時間確保が容易です。
経理の道に進みたいなら日商簿記2級は避けて通れません。学生のうちに取得しましょう。
新卒で経理職として配属されるにはどうしたら良い?
中小企業や会計事務所へ就職がオススメです。
前述のとおり、新卒で経理職配属はジョブローテーションを基本とする大企業では難しいです。
待遇や福利厚生の面では大企業に劣りますが、経理職としての経験を積むには良い環境です。早いうちから経理実務経験を積み、大企業経理に転職して高年収を狙う手もあります。
(ライター:Nakanishi Hajime)