大学職員の経理に興味があります。
民間企業と大学は違うイメージがありますが、経理職でも違うのでしょうか?
仕事内容、残業時間、やりがいなどご存知の方がいたら教えてください。
人気職でもある大学職員。
若い学生の将来をサポートする華やかでやりがいある仕事のイメージですが、そんな大学の裏側で働く経理職についてです。
珍しい仕事だけに情報は多くなく、転職や異動を希望してもわからないことが多いですよね。
現役大学職員の経理課員として働く当サイトライターが自身の体験談をベースに質問にお答えします。
Contents
大学職員の経理はどんな仕事をしますか?
学納金管理、業者、教職員への支払い、教員研究費の管理がメイン業務です。
民間企業と違って、大学から見たお客様はズバリ学生さんです。
大きい大学では数万人もの学生さんがいますので、収入源である学納金管理は大切な仕事です。
また、大学運営には多くの業者との取引が発生します。業者への支払いや教職員への支払いも正確かつ滞りなく行わなくてはなりません。
支払いが遅れたりミスがあることは大学の信用にも関わるので油断のできない仕事です。大学職員の経理課は常に高い意識を持って仕事をしています。
大学職員経理の一日の仕事のタイムスケジュールは?
9時~11時 出社、伝票チェック
11時~12時 ランチ休憩
12時~17時 学納金の入金処理、退社
民間企業の経理と同じでお金に関するチェックはミスが許されない仕事です。毎日かなりの神経を使います。
一日の中でも学納金の入金処理に多くの時間を割いています。
大学運営の財源は学納金が大半の為、未納の学生さんへは必死で督促を行わなくてはなりません。
大学職員経理で働くにはどうすれば良いですか?
採用面接の際や上司との面談の際にそれとなく経理希望を伝えることです。
基本的に職種の希望を聞かれることはありません。
自ら積極的に経理課配属希望をアピールすることが大切です。
大学職員経理に必要な知識・スキルは何ですか?
日商簿記3級以上の知識と学校会計の理解です。
民間企業の経理と違い、大学の経理課では学校会計の理解が必須です。
私の大学では日商簿記3級は取得が必須ですが、2級以上は特に求められません。キャリアアップの為には簿記2級以上の資格取得もしておくと大学経理でも役立つかもしれません。
残業や休日出勤はありますか?
残業も休日出勤もそれなりに発生します。
繁忙期である1月~5月は月40~50時間程度の残業時間となります。
これは民間企業の経理でもかなり多い方ではないでしょうか。
閑散期となる6月~12月は10時間程度の残業時間とかなり少ないです。ある意味ではメリハリのある職種ではないでしょうか。
休日出勤については大学のイベントに左右されます。オープンキャンパスや入試では経理課に関わらず職員が休日出勤になります。
また大学職員の特色として、月に2日程度の土曜日出勤があり週休1日になることが多々あります。
その分、夏休みや春休みは非常に長く取得することができるので旅行や趣味を満喫することが可能です。長期休みは大学職員の特権ですね。
大学職員経理の仕事で大変なことは何ですか?
学生への学納金の督促です。
数万人もの学生がいれば、やはり学納金が滞る学生もいます。
経理課員としては、こういった生徒からきちんと学納金を回収しなければなりません。
様々な家庭の事情などもある中、学納金の督促をするのは大変な仕事です。
仕事でやりがいを感じる瞬間はありますか?
学納金の支払いが厳しかった学生が無事に卒業したときです。
大学職員は毎日学生と接する仕事です。
目の前にいる学生が晴れて卒業の日を迎えられることは大学職員として最高のやりがいを感じる瞬間です。
民間企業の経理とは一味違った醍醐味を楽しめる大学職員の経理。ひとつのキャリアの選択肢としてオススメです。
(ライター:Matsuoka Hiroshi)