経理の転職Q&A

外資系企業経理の転職に必要な英語力や資格は?現役マネージャーが回答

外資系企業経理の転職に必要な英語力や資格は?現役マネージャーが回答
30代男性です。外資系企業の経理へ転職を検討しています。
現職は歴史ある日本企業の経理職であり、英語を使う機会も海外取引する機会もほとんどなく、外資系企業は別世界すぎて不安もあります。
外資系企業と日本企業の経理職にはどんな違いがあるのでしょうか。
また、外資系企業経理の転職にあたり必要な英語力、資格、スキル等についても教えてください。

高年収を狙える外資系企業の経理職。
日本企業からキャリアアップを狙って転職する人も多いですが、不安の声も多く聞きます。
大手外資系企業の自動車メーカー経理(管理会計部門)で現役マネージャーを務める当サイトライターがお答えしていきます。
日本企業での勤務経験もある為、両者の違いを踏まえ実体験に基づいてお話します。

外資系企業と日本企業ではどんな違いがありますか?

外資系企業は働き方がより自由です。

イメージどおりかもしれませんが本当に自由な働き方が実現できます。
たとえば以下のような点が思いつきます。

・フレックスタイムの使用が自由
・休みを気兼ねなく取れる
・自席で仕事しなくても良い
・上司と部下の関係がフラット
・キャリアを自由に決められる

「上司と部下の関係がフラット」という点では、互いにファーストネームで呼び合います。日本企業では考えにくいですよね。
仕事の進め方も合意をとりながら進め、困難がある時は上司がサポートしてくれるなどが挙げられます。
さいごの「キャリアを自由に決められる」というのは、日本の会社のように会社から辞令が出るのではなく自分でやりたいキャリアを考え、グローバルでオープンになっているポジションに応募して動きます。
逆に言えば自ら動かないと仕事のポジションはずっとそのままということです。

ある一日の仕事のタイムスケジュールを教えてください。

9:30-10:00 出勤、メールチェック
10:00-11:00 プロジェクト1ミーティング参加
11:00-12:00 マネジメントミーティング用の資料作成
12:00-13:00 ランチ
13:00-14:00 マネジメントミーティング用の資料作成
14:00-15:00 プロジェクト2ミーティング参加
15:00-15:30 カフェで同僚と歓談
15:30-17:00 プロジェクトの収益計算
17:00-18:00 フランス在住のフランス人上司とスカイプミーティング
18:00-18:30 メールチェック、帰宅

私はマネージャー(管理職)であることもありますが、ミーティングが非常に多いです。
上司がフランス人で、外国で勤務しています。ミーティングはスカイプで行うというのも外資系企業ならではですね。

外資系企業経理職に転職するにはどうすれば良いですか?

外資系に強い転職エージェントに登録することです。

ここで面談すると外資系企業転職に必要な情報を得られます。

外資系企業経理に必要な知識・スキルは何ですか?

ファイナンスの知識、自分の主張をできる英語力、他部署とのコミュニケーションスキルです。

外資系企業経理では、英語力があることでコミュニケーションを取りやすくなり仕事が順調に進むのは言うまでもありません。必要に応じてタスクを落とさなければなりません。

※経理と言っても幅が広いので、ここでは私が経験して来たプロジェクトファイナンス、FP&Aという前提で話しています。(財務会計の実務経験は無し)

外資系企業経理に必要な資格はありますか?

日商簿記2級程度の資格です。

また必須ではないが、USCPAやMBAがあると書類審査は通りやすいと感じます。

参考までにライターの保有資格を紹介します。

BATICコントローラーレベル(955点)
TOEIC(915点)
CIA(公認内部監査人)
日商簿記検定2級
貿易実務検定B級

やはり転職においては資格は大きなアピールポイントになります。
会計資格も英語資格も両方持っていると外資系企業経理の転職には有利になります。

英語力がなければ外資系企業へ転職は難しいですか?

英語力がなくても働くことは出来ます。

しかし、外資系企業経理でキャリアアップしていくと必ず外人が上司になる時が来ます。
ここで、英語が出来ないとキャリアアップに制限が出てきます。

転職面接でリファレンスチェック(前職経歴チェック)はありますか?

最終面接後に行われました。

リファレンスチェックとは、転職時に経歴に虚偽がないかを確認する目的で行われます。
採用企業が応募者の前職の上司や同僚などから話を聞くことでチェックされます。日本企業ではあまり聞きませんが、外資系企業で多く見られます。

マネージャーに昇進するのに努力したことは何ですか?

自分の仕事で結果を出して自分に自信を持つことです。

また、英語力のブラッシュアップはマストです。
社内公募のマネージャーポジションにもどんどん応募してチャレンジをしました。

残業や休日出勤はありますか?

残業は決算時は1日2時間くらい発生する時もあります。

それ以外はあまり残業しません。
休日出勤は日本特有のGWなどの休みとグローバルのスケジュールが異なった時に発生します。

外資系企業の仕事で大変なことは何ですか?

外国人は主張力が強いので、それに負けない主張力が必要です。

外資系企業では頻繁に組織再編があるので、それにキャッチアップすることも必要です。
組織再編を機に人数を減らすことがあるのでリストラの憂き目にあうこともあります。

仕事でやりがいを感じる瞬間はありますか?

実力があれば、自分のバックグラウンド関係なく評価してもらえます。

自分のキャリアを自分で切り開いていけることはやりがいを感じます。

(ライター:Yokoyama Hiroki)