経理の仕事をしている40代男性です。
キャリアアップの為に中小企業診断士の資格勉強をはじめました。
一次試験では財務会計が難しいと聞きますが、経理職の人でも難しく感じるのでしょうか。
ちなみに日商簿記検定2級は持っています。
財務会計と簿記2級の難易度はどちらが上でしょうか?
資格の難易度を比較するのは難しいので、当サイトライターの体験談に基づいて判定してもらいました。
ライター中西は正に現役経理マン、日商簿記2級資格取得後に中小企業診断士の財務会計の科目合格をしています。
これから中小企業診断士を受験する方は参考にしてください。
Contents
中小企業診断士の財務会計と日商簿記2級。難易度が高いのはどっち?
余裕で日商簿記2級のほうが難しく感じました。
簿記2級のような複雑な論点は財務会計にはありません。
浅く広く会計を学ぶレベルなので、少し拍子抜けした感覚すらありました。
経理職かつ簿記2級有資格者なら、財務会計の科目合格となる60点は余裕でオーバーして得点源にしたいところです。
日商簿記2級の知識で財務会計はカバーできる?
半分くらいは簿記2級でカバーできます。
中小企業診断士一次試験の財務会計は名前のとおり、財務+会計で成り立っています。
半分は簿記で勉強する会計。残り半分は簿記2級の範囲外である財務です。
財務についても、経理の仕事をしているならそう難しくは感じないはずです。
日商簿記2級有資格者が財務会計合格までの勉強時間目安は?
50時間程度の勉強時間で合格点ラインに乗ります。
1日2時間勉強を1ヶ月こなせば達成するペースです。
全くの初学者では倍以上の勉強時間は必要となるでしょう。
しかし、簿記2級有資格者かつ経理職経験者であれば60点合格は勿体無いです。
財務会計は80点以上を目指して他の苦手科目の補填をしたいところです。
その為には勉強時間は80時間くらいは確保し過去問で平均80点以上を取れるようにしておくことをオススメします。
財務会計で80点以上取るコツは?
ひたすら過去問を解くことです。
簿記検定も同じことが言えますが、計算問題については手を動かして頭に叩き込むことが大切です。5年分の過去問を解き続ければある程度の出題パターンはわかるようになるので、80点以上はマークできるようになります。
数式の暗記だけでは応用が効きません。
ひと通りテキストを読んだらとにかく過去問を繰り返しましょう。
復習で日商簿記2級のテキストを読み返す必要はある?
全くその必要はありません。
日商簿記2級のすべての知識が中小企業診断士の財務会計で使われる訳ではないので、かえって遠回りになるでしょう。
いきなり中小企業診断士のテキストを開いてオッケーです。簿記2級有資格者からすれば簡単すぎる内容も出てくるので、この辺りは流し見でオッケーです。じっくり読むだけ時間の無駄です。もし簿記2級を取得してから時間が経って忘れてしまっていたとしても、中小企業診断士のテキストからスタートして問題ありません。
日商簿記2級の工業簿記は財務会計に役立つ?
全く出題はありません。
簿記2級で多くの人が苦戦したであろう工業簿記は残念ながら中小企業診断士の財務会計には役立ちません。
経理職かつ簿記有資格者は中小企業診断士合格に有利?
かなり有利です。
中小企業診断士受験生の多くが最も苦戦する財務会計にアドバンテージがあることはかなり有利です。
また、二次試験でも財務会計の知識を駆使した筆記試験が「事例Ⅳ」で出題されます。
経営コンサルティング実務において財務会計の知識はかなり重要度が高い為、中小企業診断士試験でも重視される傾向は今後も変わらないと予測されます。
結論として、日商簿記2級有資格者で経理職であれば、キャリアアップの為に中小企業診断士を受験するのは賢明な選択と言えるでしょう。
(ライター:Nakanishi Hajime)