20代後半経理職(役職なし)です。
念願の転職先から内定をもらいました!
上司や職場のメンバーには内緒で転職活動をしていました。
内定が出たので、上司に退職相談をしたいと思っていますがタイミングに悩んでいます。私の職場の経理は忙しい部署です。今は月次決算中なので特にピリピリしています。私の上司も忙しくしており、退職相談できる雰囲気ではなく諦めました。
退職相談は早いほうが良いと思いながらも、月次決算が落ち着いたあとの方が良いのではないかと悩んでいるところです。今相談しても怒られそうですが、報告が遅くなるのも怒られそうで、胃が痛いです。
本当に悩んでいます…アドバイスお願いします。
転職活動という大きな壁を乗り越えた。
そして次に待つのは現職上司への退職相談。意外と厄介で心苦しいもの。
特に経理は月次のルーティンによる繁閑差があり、上司への退職相談のタイミングには非常に悩みどころ。
これは経理職で転職する誰しもが通る悩みのひとつである。
こちらの質問について、経理転職アドバイザー実績豊富なライターが回答する。
上司への退職相談は内定後「すぐ」がベスト!
どんな忙しい状況であれ、内定後すぐ相談が良い。
内定を貰ったことで今の会社を退職するということが決まっていれば、すぐに相談すべし。
月次・四半期・年度決算で繁忙であっても無理矢理上司を捕まえて相談するべきだ。会社にとっても早めに退職を伝えたほうが要員補充計画が立てられる為に都合が良い。
勿論、あなた自身の有給消化にとっても都合が良い。
つまり少しでも早めに退職相談することがベストなのだ。
内定先に承諾返事をする前に、現職上司に退職相談をするということは鉄則。
承諾返事をしてからでは、上司からすれば退職「相談」ではない。
決定事項を何の相談もなく決められてしまったという事になれば気分も良くないだろう。
レアケースではあるが、上司に退職相談をすることで現職で好条件で引き止めてもらえることもある。たとえば、年収アップ、昇進昇格、やりたい仕事にチャレンジしてもらえるなどが挙げられる。
このケースでは、既に転職先に内定承諾してからでは遅く後悔することになる。
「15分だけお時間ください」で上司のアポを取ること
これが経理繁忙期の退職相談キラーフレーズだ。
アポの取り方はメール、チャットでも良い。
決算中でどれだけ忙しくても重要な報告・連絡・相談は早い方が良いのは社会人として常識だ。
15分であれば、「決算終わってからにしてくれ」と上司も言いにくいはず。
30分では「あとにしてくれ」と言われかねないので、15分がポイントだ。
余程重要な相談と察してくれるので上司も何とか時間を作ってくれるはずだ。(勘が良い上司であれば、退職相談の可能性も察してくれるだろう)
具体的なアポ取りのセリフのサンプルは以下のとおり。
決算中の大変お忙しい中ではありますが、早めにご相談させていただきたいことがあり取り急ぎ15分だけお時間をいただけますでしょうか。
スケジュールを拝見し、●時から面談室を予約しております。
15分で退職相談できるシナリオを作ろう。
ポイントは、冒頭シンプルに「●月●日付で退職したい」ということを伝えること。
退職相談は必要以上に多く話す必要はない。
「相談」とはいうものの、決定事項報告の場なのである。
上司は退職引き止めしてくるだろうが、絶対に情に流されて長話をしてはいけない。
円満退職は大事だが、今の会社にどう思われるかは優先順位として低くて良いのだ。
退職意志が固まっているということを強く告げることによって、引き止められる可能性も下がる。そして上司も要員補充準備ができるのだ。
決算中だろうが、早めに相談してもらうことは決して迷惑ではない。
「今は決算中で忙しいので改めてまた話そう」と退職受理を先延ばしされる可能性もあるが、退職願だけは先に出しておくと良い。
決算が終わったら、有給消化を最大に取れるように。
可能であれば、引継書や有給消化計画案の準備をすること。
決算繁忙の中、会社のデスクでこれらの準備をするのは難しい。業務時間外もしくはテレワークなどで自宅で準備を進めよう。
特に有給消化については、こちら側から「いつからいつまで、どの業務は誰に引継ぐ」などの具体的プランをセットで上司に相談するとベター。
有給消化は退職者の当然の権利。ここは強く主張しよう。
周りが忙しいからと諦めることなく、きちんと取って次の会社で頑張る準備やリフレッシュの時間に充てて旅行にでも行くと良い。
なかなか時間がなくて出来なかった会計関係の勉強や資格取得の時間にするのも良い。
しっかりと有給消化することで、次の会社でしっかり活躍できるはず。ここは賢く消化すること。
ほんのひととき周りの人間から嫌われようが、すぐに過去のこととして忘れ去られてしまうもの。
大切なのは、今の会社ではなく次の会社だ。情に流されて間違えることのないように。
せっかく掴んだ転職先の内定。上司への退職相談をスマートにすることで、次の道が開ける。最後の踏ん張りどころだ。
(ライター:Nakanishi Hajime)