日系企業（海外子会社あり）経営企画部で管理会計を担当しています。
主な業務は予算作成、採算管理、決算報告です。実務に役立つ資格取得を考えていますが、
経営企画の資格ってあまりピンと来るものはなく、
簿記2級は取得済ですが、簿記1級にチャレンジするほどの体力はありません…BATICに興味があるのですが、経営企画実務に役立つでしょうか？
(30代男性・サービス業 経営企画職)
BATICはとても良い資格だ。知名度こそまだまだ低いものの、需要が高まることが予測される。
こちらの質問に回答するのは、BATICコントローラー資格(旧制度の最高ランク)スコア930点の経営企画部員。
実務経験をベースに、BATICの役立つポイントについて紹介する。
Contents
IFRSのスペシャリストとして経営企画実務に役立つ！
これからの管理会計にはIFRS知識は必須になるだろう。
大企業ではIFRS（国際会計基準）導入が進んでおり、日本基準会計の知識はもはや不要になってくる。
海外取引、海外資本組入は進んでいくだろう。IFRS知識は経営企画でも重宝される。
BATIC資格を取っておけばIFRSはマスターできる。
私自身もBATIC勉強前はIFRSのことをほとんど知らなかった。
BATICではIFRSの考え方・経緯から学び、PL(FS)、BS作成問題を解き続けることで身につく。
簿記を持っている経営企画部員は沢山いるだろう。
ただ、BATIC資格を持っている人は少ない。圧倒的に差別化ができる。
海外子会社の採算管理実務にBATICは役立つ！
会計で使う英単語はBATICで十分マスターできる。
実際に私自身も海外子会社の経理部門とやり取りをする機会が多い。
BATIC資格があるから簡単に会計英単語を理解できる。
いくら英語の翻訳アプリがあるとはいえ、打ち合わせでは瞬時に読み解いて質問・意見を出さないと意味がない。
メールや書類が英語で来ることもあるが、会計で使用する英単語はたかが知れているレベルだ。
BATICではすべての問題が英語。私自身は英語は得意ではないが、繰り返し問題を解くことで会計英単語は簡単にマスターすることができた。
海外取引のある経営企画部員はBATICを学ぶと良い。
転職でもBATIC資格は評価される。私自身、現職に転職した際にはBATIC資格について質問を受けた。
「これからの管理会計ではIFRS知識を持った人材が必要になるので、色々仕事を任せたい。」と評価を受けて内定を受けることができ、現在もIFRS調整業務を多く任されている。
※簿記2級資格については当たり前すぎて転職面接で質問されることはなかった。
社長・経営陣への説明時にBATIC資格は役立つ！
IFRSのことは社長・経営陣も詳しくないことが多いので説明時に重宝する。
日本基準とIFRS基準の利益の違いを説明するのは、日系企業の経営企画部員には中々難しい。
利益差が大きければ社長や経営陣の目にも止まる為、正確かつわかりやすい説明が求められる。
勿論、IFRSのプロフェッショナルは経理部員だ。
ただ、事ある度に「経理に確認します」と回答する経営企画部員は、ハッキリ言って使えない。
経営層から聞かれるだろう質問は予め抑えておかなくてはならない。
そして、経理にIFRSのことを聞くにしても全く知識がない状態ではヒアリングすることすらままならない。
BATICを学ぶことで、社長・経営陣からの信頼が上がるというわけだ。
私は経営企画部・経理部向けにIFRS研修講師を担当した。社内のニーズもあり、依頼を受けた。
講師としては「IFRS資格であるBATIC最高ランクコントローラーを取得している」という箔がついたほうが信頼されやすい。
IFRS講師経験は私自身の評価にも繋がるのは勿論、社内知識向上に役立てることができて嬉しい経験だ。
【まとめ】経営企画実務に役立つのは簿記1級よりBATICがオススメ
勿論、簿記1級のほうが凄いが、BATICのほうが「経営企画の実務」には役立つ
むしろ、簿記1級は経営企画部員としてはオーバースペックであり、経理部に異動になる可能性もある。
質問者の場合は、海外子会社がある企業に勤めていることもあり、BATICをオススメする。
・海外子会社・グループ会社がある企業に勤めている
・外資系企業に勤めている
・IFRS会計を導入している（予定がある）
・海外取引がある会社に勤めている
・簿記1級を取るほど時間に余裕がない
・簿記よりも差別化されたスキルを取得したい
（ライター：Nakanishi Hajime)
