経理で年収1,000万円を目指すのは現実的でしょうか?
経理職は安定したキャリアを築きやすい一方で、年収レンジは比較的限られる職種です。30代で年収500~700万円、40代で700~900万円程度が大手企業のボリュームゾーン。 そのため「40代で年収1,000万円」という数字は、誰でも到達できるものではなく、明確なキャリア戦略が求められます。
ただし、40代経理職で年収1,000万円到達可能性がゼロというわけではありません。
大企業や外資系、さらには管理職としての経験を積むことで、確実に1,000万円のラインは視野に入ります。
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実際に1,000万円を超える経理職のキャリア事例
まずはキャリア事例を紹介し、年収1,000万円到達のイメージを膨らませてみましょう。
新卒で日系大手メーカーに入社 → 海外子会社管理の経験を積む → 本社経理部長として40代前半で年収1,200万円
30代で日系企業から外資系企業に転職 → IFRS対応プロジェクトをリード → コントローラー職に昇進し年収1,500万円超 ・監査法人から経理に転身 → IPO準備企業のCFO補佐 → ストックオプション込みで1,000万円達成
このように、年収1,000万円に到達するには「管理職ポジション」や「外資系・上場企業」での経験がほぼ必須です。
40代の経理職で年収1,000万円到達するのは上位何割?
国税庁の統計や転職サイトのデータを総合すると、40代で年収1,000万円に到達できる経理職は 全体の5%以下と言われています。
つまり、20人に1人も到達していない水準です。良いか悪いかは置いておいて、これが経理職の現実ラインです。
特に日系企業では課長クラスでも800万円前後が限界というケースも多く、役員や本部長クラスに昇進しなければ1,000万円を超えるのは難しいのが現実です。
経理で年収1,000万円を目指すなら転職と昇進どちらが近道?
経理で高収入を狙うなら「社内昇進」と「転職」の両輪を戦略的に考える必要があります。
- 社内昇進:
人事評価やマネジメント経験を積み、部長・役員クラスを狙う。ただし時間がかかる。 - 転職:
外資系やグローバル企業に移ることで、一気に年収1,000万円台に乗る可能性が高い。
現実的には、 転職でステージを上げ、その後社内で昇進する のが最も効率的なルートです。
経理職が年収1,000万円を目指すうえで資格は必須?
経理職は実務経験が命です。
年収アップにおいて資格は必須ではありませんが、年収1,000万円クラスを狙うなら「武器」として強力に働きます。
・公認会計士 → 上場企業やCFO候補として評価が高い
・税理士 → 国際税務・子会社管理などで強みを発揮
・USCPA → 外資系企業やグローバル経理に有利
・日商簿記1級 → 実務経験と合わせると評価アップ
資格だけで1,000万円に直結するわけではありませんが、昇進・転職での「突破力」を高める意味で取得しておく価値は大きいです。
とにかく資格取得するというよりは、難関資格をうまくアピールすることで年収アップの優良ツールになります。
まとめ:40代までに経理で年収1,000万円は不可能ではないが狭き門
40代で経理として年収1,000万円に到達するのは、全体のごく一部に限られます。
ただし「大手企業・外資系・マネジメントポジション・資格」のいずれかを抑えれば十分に可能です。
これからキャリアを考える人は、以下の点について早めに見極めることが大切です。
・社内に留まって昇進・昇給を待つのか
・好条件の転職でチャンスを広げるのか
・難関資格取得で突破口を作るのか
仕事の価値は年収だけでは語れません。経理職は決して高年収でなくても安定してどこでも働けるというメリットもあります。
また、高年収な経理職ほど激務だったり難関な仕事だったり、責任重大だったりすることもよくあるケースです。
総合的に考えて、経理職として目指すべき年収を見極めましょう。