経営企画（経営管理）の仕事って何をしているの？
「何となく難しそうな仕事をしているイメージだけど、実際何してるのか不明」という質問が多いです。
当記事ではライターのツテを使い、某食品メーカーの現役経営企画職として働く越智さん(仮名)に1日のスケジュールをヒアリングしてみました。
Contents
回答者のプロフィールは？
一日のスケジュールの前に、まずはライターのプロフィールを紹介します。
年齢 34歳
性別 男性
職種 経営企画部 経営企画グループ
役職 アシスタントマネージャー(部下なし)
職歴 経理5年→経営企画6年
業界 中堅食品メーカー
職場 東京23区内
年収 非公開
残業 月平均25時間(繁忙期40時間 閑散期10時間)
経営企画の仕事は会社によっても役職によっても異なります。
ここから紹介するスケジュールは、あくまでイチ経営企画部員のライターのとある日のスケジュールです。
10:00 出社、メールチェック
基本的にはフレックスで遅めに出社します。
経営企画の仕事は他部署が資料を出さないと進めないことが多い為、その日によって早く出社したり遅く出社したりします。
出社したらまずはメールチェック。
経営企画のメール量はかなり多いです。
不要なものや重要性の低いものは「見ない」もしくは「あとで時間があるときに見る」などフィルターをかけてチェックします。でないと、とても仕事が終わりません。
メールを確認後は念入りに本日のスケジュールを組み直します。
仕事の優先度順に効率良い動きを考えます。経営企画はスケジュール管理能力が求められます。
「暇な日」なんかは一日もありません。仕事がないよりも幸せなことかもしれませんが(笑)
11:00 各事業部マネージャーに電話ヒアリング
予算と乖離の大きい事業部のマネージャーと電話をします。
経営企画部はあくまでデータで数値を管理する部署なので、現場で何が起きているのかは事業マネージャーに聞かなくてはわかりません。
メールで聞くこともありますが、電話はタイムリーかつ素直で誤魔化しの効かない真実な情報をゲットしやすいです。
そして、予算との乖離の理由や今後の見通しについてヒアリングします。
相手が上位役職の社員にも、年上の社員であっても遠慮なくヒアリングしていきます。
経営陣が知っておきたい情報を先にキャッチしておき、聞かれた際にすぐ答えられるようにしておくことが経営企画職としての信頼に繋がります。
現場の情報をキャッチし、社長や役員など経営陣へ伝達するのも経営企画部の大切な仕事。
必要な情報を最短手段でキャッチするコミュニケーション能力が求められます。
12:00 経営会議準備
午後に行われる経営会議の最終準備を行います。
会議室のセッティング、議案の確認、資料の用意などに抜け漏れがないかチェックします。
経営会議は会社の重要な戦略を決定する大切な会議です。些細なミスも許されない為、こんな地道な仕事も経営企画部にとってはプレッシャーのかかる大切な仕事です。
13:00 デスクでランチ
午後の経営会議に遅刻するわけには行かないので、デスクで一人ランチ。
普段は社食や会社近くのお店でランチすることも多いです。
時には、役員クラスの方がランチに連れて行ってくれることも。緊張はしますが、これも経営企画部の特権。
ランチタイムは会社の情報をキャッチするチャンスでもあります。
経営企画部は常に会社の動きをチェックするので、ランチタイムもある意味仕事！？
14:00 経営会議スタート
経営企画部が進行、タイムキーパー、議事録作成などを担当します。
重要な議題には会議もピリピリムード。
社長からのお叱りを受ける場面もあります。
経営企画部はあくまでも陪席する立場ではありますが、時には数値の説明などを求められることも。
聞き逃さないよう、一瞬の油断も許されません。経営会議での決定事項から会社が動いていきます。
経営企画部は将来の社長候補とも言われます。経営会議の事務局を担当していれば、会社がどうやって動くのか・どうすれば成功するのか肌感覚でわかるようになることも！？
15:00 経営会議終了、コーヒータイム
この日のメインイベント、経営会議も無事に終わりました。
プレッシャーから解き放たれ、コーヒーを買ってホッと一息できる瞬間です。
頭脳も精神も大きく疲労する職種の為、息抜きすることも必要不可欠と考えています。
経営会議は議題によっては半日以上かかることもあります。
15:30 予算案の作成
経営企画の重要な仕事、予算作成です。
ここでも各事業部のマネージャーと調整をしながら作り上げていきます。
予算を作ることは会社の計画を作ることと同じです。
デスクワークにはなりますが、エクセルやシステムを駆使して数字をまとめあげていきます。
効率的に仕事を終えるにはパソコンスキルが重要です。
16:00 経理部と打合せ
会社の数字を扱うもう一つの重要部門、経理部との打合せ。
決算書を作るのが経理部、決算書を基に計画を作るのが経営企画部。
経理と経営企画はいわば両輪関係。
実際にどうやって決算が作られているのかを一番知っているのは経理の人間です。綿密に打合せをし、情報取得しておきます。
また、決算期が迫ってくると互いの仕事の進捗状況を共有しておく必要があります。
経営企画は決算書を読めて当たり前です。簿記や会計学の勉強はマストです。
17:00 ローリング、フォーキャストまとめ
いわゆる数値の分析業務です。
予算との乖離要因を調べてレポートをまとめ、予測値を盛り込みます。
未来のことは誰もわかりませんが、よりリアルに近い予測を立てられるかが経営企画部の腕の見せ所です。
また、KPIと利益の相関性について調べたり、時間はいくらあっても足りません。終わりのない仕事です。
とはいえ、経営企画部は管理部門。不要に残業して人件費を増やす訳にもいきません。
効率良く仕事を切り上げれるかも大切なポイントです。
19:00 退社
明日以降のスケジュールを再確認し、退社です。
翌日は地方の工場まで出張の為、早めに退社。なかなか忙しいです。
帰宅後はジムで体を動かし、疲れた脳をリフレッシュします。（もちろん、デスクワーク太りしないようダイエット目的でもあります）
月に1～2日程度、会社のメンバーと飲みにいくこともあります。
経営企画部は予算作成時期になると繁忙期を迎えますが、私の場合は遅くとも21時頃までには退社します。
とにかく激務部署と思われることもありますが、そんなこともありません。メリハリをつけて仕事しています。
(ライター:Ochi Yuuto)
