私は新卒でメガバンクに入行した勝ち組です。いや、勝ち組でした。(過去形)
メガバンクに入れば一生高年収で安泰です。
しかし、そんなキャリアを捨て、メガバンク(営業)を辞めて事業会社の経理に転職したのが私です。
周りからはメガバンクを辞めるなんてもったいない!と言われました。
確かに年収もダウンしましたし、自慢できるような会社に勤めている訳でもありません。
それでも結論としては、タイトルどおり銀行員から経理マンに転職して良かったと思っています。
転職活動から入社後の苦労まで様々な視点で私の体験談を語ります。
現役銀行員の人のお役に立てれば嬉しい限りです。
Contents
新卒でメガバンクに入行。法人営業担当へ。
何となく聞こえが良いからという理由でした。
特にやりたい事もなくメガバンクに入行(入社)しました。
勿論、転職活動は頑張りました。相当ハードでしたね。
銀行の仕事に興味はないものの、メガバンクに入れば安泰だしそれなりの給料を貰えると思ったからですね。まぁ、周りのメガバンク入行者もほとんどそうかもしれません。
両親や親戚は喜びました。
私自身も一生メガバンクに勤めることを想像していました。
転職を考えた理由は、ただツライから。
ストレートにこの一言に尽きます。
パワハラ、コンプライアンス違反も当たり前でした。(裏では)
勿論部署や上司によるのですが、特に営業部門は数字にシビアで、プレッシャーが半端なかったのです。
5年勤めた頃、「一生メガバンクに染まりながら生きていくのが本当に幸せなのか?」と疑問を持ち転職サイトに登録しました。
経験のある営業職のニーズは多かったものの、営業に疲弊しきっていた私は他職種への転職しか興味を持てませんでした。
たとえ年収ダウンしようとも、現職のツラさから一刻も早く抜け出したかったのです。
キャリアアドバイザーから経理への転職を提案される。
デスクワークで数字の責任がない(当時の私の考え)経理への転職は私にとって魅力的でした。
銀行員と言えば、金融のプロフェッショナル。銀行の法人営業と言えば、企業の財務諸表を見て経営状況を把握する仕事。企業の経理職をクライアントとするケースが多いです。
銀行員は経理との親和性が高く、銀行から事業会社の経理に転職することは簡単なのでは?と一瞬で思いました。
メガバンクのバンカーとして会社の財務諸表を見ていた私にとって、経理なんて楽勝!と思っていました。
今思えば、経理経験がない&簿記も持っていないド素人の私がアピールできるのは若さ(当時26歳)とメガバンクキャリアくらいでした。
年収条件にこだわらないことで沢山の経理未経験案件を紹介してくれました。
経理への転職活動は意外にも簡単だった。
転職活動を始めて1ヶ月半ほどで2社内定がでました。
その他にも面接待ちの会社も複数ありましたし、そこまで苦戦しませんでした。
(面接日程調整は苦労しましたが、外回り営業の休憩時間調整や、仮病も使いました)
私が転職活動に苦戦しなかったのは口の上手さもあったかもしれません。(これでメガバンクにも採用されたようなものなので)
そこまで経理に興味はなかったものの、あたかも経理を熱望しているかのような嘘をつきまくりました。
何故メガバンクから転職するかはよく聞かれましたが、「本当は経理がやりたかったが、メガバンクで企業の財務諸表を見るうちに気持ちが固まった」と大嘘をつきました。
本当は営業がツライだけなのに…
とにかく一刻も早くメガバンクを辞めたかった私は、内定獲得後すぐに上司に退職の旨を伝えました。
「後悔するぞ」と言われましたが、聞く耳すら持ちませんでした。
気になる転職前後の年収の話。
転職前年収500万→転職後年収450万。50万ダウンでした。
未経験の経理に転職するので、仕方ないことです。26歳にしては決して悪い年収ではありません。
しかし、メガバンクはその後の年収の伸びが凄いです。
それと引き換え、転職先は決して高年収の企業ではありませんでしたが、目先のことしか考えていませんでした。
いざ入社。正直、企業の経理をナメてた。
経理実務と銀行実務はまるで違いました。
いくらメガバンク営業マンとして財務諸表を見てきた経験があっても、手を動かして仕訳入力することはありません。
お金に関する仕事とはいえ、まるで世界が違いました。
「あれ?経理って難しいぞ…皆(会社の経理メンバー)頭良すぎてついていけないぞ…」
完全に経理をナメていた私にとっては衝撃でした。
結果として、銀行員から経理に転職は良かった。
あれから数年、今では経理に転職して良かったと本音で思っています。
地道に仕訳入力、書類整理などを覚えました。簿記も勉強して取りました。
仕事で銀行に行くときは「本当に辞めて良かったのかな?」と疑問に思うこともありますが…
経理は決算期の残業や休日出勤も多く、銀行営業よりラクなのかはわかりません。それでも、少しずつやりがいを持てるようになりました。
メガバンク同期とは年収は1.5倍近く差をつけられています。(もちろん、私のように離脱した者もいますが…)
複雑な想いも確かにあります。後悔した日もありました…
それでも当時のメガバンク営業に戻りたいかと言われれば、そうは思いません。
周囲に何を言われようが、メガバンクを辞めたことに後悔はありません。
これからも元メガバンク経理マンとして活躍していきたいと決意しています。
メガバンクを辞めたら後悔するのでは?と悩んでいる人は多いと思います。
でも、嫌々続けるくらいなら思い切って辞めても良いはず!
ストレスなく楽しく人生を送ることのほうが大切ですよ。
(ライター:Yamamoto Yuta)