経理の転職Q&A

【経理】転職失敗で絶望。短期退職して転職活動すると不利?

【経理】転職失敗で絶望。すぐ退職して転職活動すると不利?

転職に失敗して絶望しています。
40代妻子持ち男性です。
30代から経理職に就き、一度転職しました。家庭の為に更に好条件の経理職に就こうと思い、これまでのキャリアを活かして「年齢的にもさいごの転職だ!」と意気込んで転職活動しました。2社内定をもらい、迷った末高年収の現職にてんしました。

ベンチャーなのであまり事前情報がなかったのですが、入社してみたら何というか…別世界で社風がまったく合わないのです。
経理は私、20代女性、上司(30代取締役で経理経験なし)であり上司は実質は責任者なので業務は行わず二人です。
会社全体のノリが軽く、経理に関しては軽んじている様子。飲み会を重視した毎日(無理に誘われるわけではないのですが、やはり断りにくいです)そこそこ大手の経理出身の私にとってはギャップであり、合わないのです。
転職は過去にもしたことがあり、ある程度のギャップや不満は感じながらも慣れてきましたが、今の会社だけはどうしても馴染めそうになく、今すぐにでも再転職を決めて逃げたい気持ちです。(失礼な話なのですが)
今は仕事に身が入らず困っています。

転職したい意志は固まっていますが、短期間転職は不利になると思います。
私はすぐにでも転職活動したほうが良いのでしょうか?それとも、数年我慢して転職したほうが良いのでしょうか?
真剣に悩んでいます。アドバイスお願いします。

当サイトで経理職転職相談は多く受けてるが、その中でもツラいのが折角転職した転職先が失敗で後悔しているという悩み。
どれだけ慎重に転職先を選んだつもりでも、いざ入社してみると想像と違ったということは起こり得るもの。
転職先が決まらないこと以上に、転職先に失敗したという悩みはとてもツライ。

こちらの質問に経理転職アドバイザーが回答する。

転職先に失敗したとしても、最低1年は耐えるべき

たとえ退職・次の転職を決意しているとしても、「1年耐える」のが正しい。

残念ながら「会社が合わない」というだけで短期転職する人を採用したいと思う企業は無い。
採用担当者としては、自分が採用した人が短期退職されてしまえば担当者自身の評価ダウンとなる。
つまり、採用担当者目線としては「使える人材」以上に「短期で辞めない人材」であるかは重要なのだ。
前職を短期退職した人を採用するのはリスクを伴うので敬遠されて当然。

1年という期間でさえも実は相当短い。
ただ、「最初から合わない会社だったが一年という企業サイクルをしっかり見た上で転職判断した」ということであれば印象は変わる。
1年という職歴は基本的にキャリアにならない。余程短期で成果を上げていない限りは無意味なキャリアとなる。

推奨は3年以上続けることだが、既に転職したいという意志が明確なのであれば「とりあえず1年」だ。
相当なハンディキャップを背負って年収ダウンも覚悟しての再転職活動としても、1年はマストだ。

コネ転職であれば、すぐに転職もアリ

同職種や同業界などで、コネがあっての転職であれば話は別だ。

同じ経理職の知人に「転職に失敗して、再度転職を考えている」と伝えよう。できるだけ多くの知人に。
人手が足りていない会社があれば、運良く転職の話が回ってくるケースは意外にも多い。

採用する側の企業としても、転職サイトを通じて知り合ったよくわからない人間より、内部の社員の紹介のほうが安心できる。
転職エージェントへ支払う仲介手数料も不要となる。
いくら短期間での再転職であっても、知人がしっかりと社内に経緯を伝えてくれた上であれば問題はない。

もちろん、知人の紹介で転職したほうが入社後のギャップも少なくて済む。
転職失敗の二の舞いになることはまずない。

前職への出戻り転職は、オススメできない

一度裏切って辞めた人間に対して高待遇をする会社は少ない。

たとえ前職の良さを再確認し、うまく出戻り転職ができたとしても良いことはない。
前職のメンバーの中にはよく思わない人も必ずいる。
当たりは冷たくなるだろう。職場の人間関係が悪くなるのが最悪だ。
そして、出戻り転職をしたにも関わらず、また辞めるなんてことはできなくなる。

一度辞めた人間は昇進しにくい。
またいつ辞めるかわからない人間に対して、会社は良いポストを与えないだろう。
昇進・昇給には興味がないということであれば、出戻り転職はアリかもしれないが。
家庭のことも考えて、よく検討すると良い。

転職サイトに登録するのはアリ

とりあえず転職サイトに登録することは特にデメリットはない。むしろやるべきだ。

短期で再転職することを恥ずかしがることはない。
しっかり相談に乗ってもらうと良いだろう。

転職サイトに登録して、1年後以降の再転職に向けた事前準備をすると良い。
情報収集・自己分析・面接準備など徹底的に準備できる期間が1年あると思えば気が楽になるだろう。
もし短期間の再転職でも歓迎してくれる企業があれば話を聞いてみるのも良い。
ただ、次こそは絶対に失敗できないので石橋を叩いて渡る必要はある。

次の転職先で後悔しないためには?

内定承諾前のオファー面談を実施してもらい、職場見学をさせてもらうこと。

可能であれば同僚になる人(上司や部下でなく同職位が望ましい)と2人で面談する機会も設定してもらおう。
カジュアルなオファー面談とは言え、上司になる人の前では何でもフランクに質問するというのは無理がある。

これは決してワガママではなく、転職先の企業でしっかりと働きたいという熱意のアピールでもあるのだ。
企業側にとっても、入社後のギャップをなくすためにも歓迎してくれるケースは非常に多い。

ちなみに内定が出たあとであれば、原則として企業側はどんな要求をされても断る権利はないのだ。
年収のことはもちろん、社風、残業時間、職場のメンバー、仕事内容、昇給、福利厚生など何でも質問しよう。

経理という職種であっても、会社によって大きく違いがある。
たとえ仕事内容が似ていたとしても、いざ入社してみるとギャップを感じて「前の会社が良かった」と後悔することもよくある話。

退職すると決めている会社を1年続けるのはツライことではあるが、上手く演じてしっかり働こう。
たとえ短期で退職する会社だとしても、せっかくなら1年間しっかり頑張って何かを得ると良い。
しっかりと次の再転職に向けて準備を進めよう。
(ライター:Kitagawa Maiko)