経営企画Q&A

コンサルと事業会社経営企画。転職するならどっち?メリット比較

コンサルと事業会社経営企画。転職するならどっち?メリット比較

キャリアの岐路で「コンサルを続けるべきか、それとも事業会社の経営企画に転職すべきか」と悩む人は少なくありません。
どちらも戦略的思考や分析力を求められる似ている仕事ですが、働き方やキャリアの広がり方は大きく異なります。本記事では、コンサルと事業会社経営企画のそれぞれのメリットを比較しながら、どんな人に向いているのかを解説します。

コンサルと事業会社経営企画の違いとは?

まず押さえておきたいのは、両者の立ち位置の違いです。

  • コンサル
    経営課題の分析や提案を専門に行う外部のアドバイザー。幅広い業界・案件に携われる。
  • 事業会社の経営企画
    自社の成長戦略を描き、実行を推進する役割。経営者と一体となり、長期的に会社を動かす立場。

つまり、コンサルは「外部からの戦略提案」、経営企画は「内部での戦略実行」という違いがあります。

高年収&スキル習得も!コンサルのメリット

  • 短期間で多様な業界に触れられる
    経営課題を解決する立場として、多業種・多分野のプロジェクトを経験できる。
    業界を横断した様々な知識・経営課題解決スキルが身につく。
  • 論理的思考と資料作成スキルが磨かれる
    プレゼン資料・分析レポートなど、ビジネスの基礎体力が圧倒的に鍛えられる。
    また、常に課題解決策を考え、どう伝え、どう実行していくか。
    事業会社以上に高いスキルが要求される。
  • 年収が高い水準
    20代や30代前半の若いうちから年収1,000万円を目指しやすい。
    成果が出ればさらに高い年収も目指すことができる夢のある世界。

社内の中枢部門!事業会社経営企画のメリット

  • 事業を「当事者」として動かせる
    コンサルは提案で終わることが多いが、経営企画は実行フェーズまで深く関われる。
    当事者として成功体験を味わうことができる。
  • 経営層との距離が近い
    社長直下のポジションで働くことが多く、意思決定プロセスに直接関わる機会がある。
    一般社員であっても社長や役員から積極的に意見を求められることもあり、プレッシャーもあるがやりがいもある。
  • ワークライフバランスが取りやすい
    繁忙期はあるが、コンサルほどの深夜・休日稼働は比較的少ない。
    社長や役員からの指示での緊急対応はあるが、別で休みを取ったり定時退社の日を作って残業時間を調整したりとメリハリをつけることができる。

年収の推移はどう違う?20代・30代・40代での比較

  • コンサル
    20代から年収700〜1,000万円に到達するケースも珍しくありません。ただし激務で離職率も高め。30代半ばでマネージャー以上に昇進できれば1,200万円超も可能。
  • 事業会社の経営企画
    20代は400〜600万円程度、30代で700〜900万円、40代で1,000万円を目指せるケースもあります。安定性はあるものの、コンサルほどのスピード感はない。

👉 短期的な収入を重視するならコンサル、長期的に安定して伸ばしたいなら経営企画という構図になります。

ワークライフバランスの実態は?激務か安定かで大きく差が出る

  • コンサル
    案件の納期に追われ、深夜残業・休日稼働が日常茶飯事。ただし在宅制度やリモートワークを取り入れて効率化を進めている企業もあります。
  • 経営企画
    繁忙期(中期経営計画の策定、予算編成期など)は残業が増えますが、通常期は比較的安定。家庭やプライベートと両立しやすい傾向があります。

👉「短期集中で自己成長か、安定した働き方で長期キャリアか」という点が、転職時の大きな判断基準になるでしょう。

キャリアの出口戦略:コンサル出身と経営企画出身の違い

  • コンサル出身者
    独立して起業、外資系企業の幹部、ベンチャー企業のCxOなど、キャリアの広がり方がダイナミック。短期間で市場価値を高められる。
  • 経営企画出身者
    経営幹部や管理部門のトップ候補として社内で昇進するパターンが多い。大手企業で長期的にキャリアを積み上げる人に向いている。

👉 「将来的に経営者を目指すのか、企業内で安定して昇進したいのか」で選ぶキャリアの出口は変わります。

コンサルと経営企画どちらに向いている?タイプ別に解説

  • コンサルが向いている人
    とにかく成長速度を優先して経験を積みたい人、ハードワークも厭わず短期間でスキルを高めたい人。
  • 事業会社経営企画が向いている人
    腰を据えて会社・事業にコミットしたい人、実務と成果を結びつける経験を積みたい人。
    それなりにワークライフバランスを取りながら頑張りたい人。

体験談:私がコンサルから事業会社経営企画に転職した理由

30歳のとき、私は戦略コンサルからメーカーの経営企画に転職しました。
理由は「自分の提案が形になる瞬間を見たかったから」です。

コンサル時代は提案で終わることが多く、達成感はあっても「やり切った実感」に欠ける部分がありました。経営企画に転職してからは、自分が関わった戦略が実際に施策として動き、数字に反映される喜びを感じています。

まとめ:コンサルと経営企画、どちらが正解か?

どちらが優れているかというより、「どのタイミングで、どんなキャリアを積みたいか」で選ぶべきです。

20代でスキルを圧倒的に高めたいならコンサル、30代以降で腰を据えて経営に携わりたいなら事業会社経営企画が選択肢になるでしょう。最終的に目指すキャリア像から逆算して選ぶことが大切です。