同じ会議室。同じ資料。同じ発言量。同じ責任。
なのに――年収は3割以上違う。
これは、私が「親会社と子会社の年収差」という現実を、
はっきりと“数字”で突きつけられた日の話です。
Contents
親会社・子会社の違いを意識したことはなかった
正直に言うと、子会社勤務だった当時の私は、
そこまで「親会社と子会社の差」を意識していませんでした。
確かに給料は高くないのはわかっていた。
親会社のほうが良いってことはわかっていた。でも…
- 仕事は面白い
- 裁量もある
- 経営企画として社長とも距離が近い
「まあ、悪くないポジションだよな」「恵まれているほうがだよな」
大手子会社プロパー社員だって凄いことだ!そんな風に思っていたのです。
同じ会議に出ている“親会社社員”の年収を知った日
転機は、親会社から出向してきた社員との雑談でした。
飲み会の席で、何気なく出た年収の話。向こうは軽いノリでこう言いました。
「今、30代後半でだいたい1000万くらいですかね」
……え?当時の私は、
- 年齢:ほぼ同じ
- 職種:経営企画
- 役割:プロジェクトの実務責任者
当時の年収は――600万円台。
これが親会社と子会社プロパー社員の圧倒的な給与水準の差…
頭の中で、一気に計算が始まりました。
僕ら、同じ会議出てますよね?
その瞬間、心の中でこう叫んでいました。
「え、僕ら同じ会議出てますよね?」
「同じ資料作ってますよね?」
「むしろ、実務はこっちの方がやってません?」
でも、声には出せません。
なぜなら、それが“子会社プロパーの立場”だから。
親会社と子会社で年収差が生まれる理由
冷静に考えれば、理由はシンプルです。
- 賃金テーブルがそもそも違う
- 親会社は連結ベースの利益を生む中枢
- 子会社は「コスト」として見られがち
- 役職が同じでも評価軸が違う
どれだけ成果を出しても、子会社プロパー社員 には超えられない天井があります。
「頑張れば追いつける」という幻想は、だいたい勘違いです。
子会社プロパー社員が一番キツい瞬間
一番しんどいのは、
「自分の実力が足りないわけではない」と分かっている瞬間。
- 評価も悪くない
- 上司からの信頼もある
- 仕事も回っている
それでも、構造的に報われない。
その差は絶対に埋まることはない。
努力で埋まらない差ほど、メンタルを削るものはありません。
それでも子会社で働き続ける人の理由
もちろん、全員が不満を抱えているわけではありません。
- 安定している(親会社のおかげで)
- 転勤が少ない
- 裁量が大きい
- ワークライフバランスが良い
こうしたメリットを理解した上で、「納得して選んでいる人」もいます。
問題なのは、この年収の差を知らずに選んでしまうこと。
年収差を知ったあと、私が考えたキャリアの選択肢
あの日以降、私は真剣に考えました。
- 親会社転籍は可能か?
- 大企業へ転職するべきか?
- このまま子会社で管理職を目指すか?
答えは人それぞれですが、
「現実を知った上で考える」ことだけは間違いなく必要です。
まとめ:同じ仕事でも、同じ報酬とは限らない
親会社と子会社。
同じグループ、同じ会議、同じ仕事。
それでも――
年収は、驚くほど違う。
これは不公平でも、理不尽でもなく、ただの構造的な事実です。
- 今の立ち位置
- 将来の上限
- 自分が何を優先したいのか
一度、冷静に考えてみてほしいと思います。

