30代男フリーター・職歴なしです。
役者志望の傍ら、コールセンターや居酒屋のアルバイトをしてきました。
30歳になっても役者としての芽が出ない為、夢を諦めて正社員に就職したいと考えました。
この歳までフリーターということで自業自得なのですが、正社員募集には営業（しかもブラック疑惑？）で条件もあまり良くない求人しか貰えません。
大学では経営学部で日商簿記（3級ですが）を勉強していたこともあり、第一志望は経理職です。
ワガママ言っていられないので、そこそこの年収で構わないのですが（生活できれば）、僕のような30代で職歴なし・フリーターでも経理の正社員に就職は可能でしょうか？
ちなみに、居酒屋アルバイトではバイトリーダーの立場でシフト作成や新人研修も担当し、正社員の店長に仕事を教えたりもしていました。アドバイスをお願いします。
役者志望とは素晴らしい夢をお持ちのようです。しかし現実は厳しく、役者の夢を諦めて正社員に就職しようとする人を沢山見てきました。
質問者様も感じているとおり、フリーターからの求人票の多くは大量採用の営業職がほとんど。
経理職の正社員に就職は可能なのか。経理専門キャリアアドバイザーが質問へ回答します。
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30代フリーターが経理職正社員に就職できる可能性は？
残念ながら、可能性はないと思ってください。
20代ならポテンシャル採用もありますが、30代は即戦力かつマネジメントスキル（部下や後輩に経理の仕事を教えるスキル）まで求められるのが基本です。
採用費をかけてまで、経理未経験のフリーターを雇う企業は無いと思ってください。
特に経理職は専門性が高く、実務経験がモノを言います。コールセンターや居酒屋アルバイトでどんなに頑張っても、経理職としては役に立たないと思って良いでしょう。世間一般の見解では、アルバイトは職歴なしと同じです。
可能性はゼロとは言い切れませんが、求人票の応募要件の時点で門前払いとなることがほとんどです。
バイトリーダー経験を就職でアピールできる？
アルバイト経験しかないのなら、アピールしていく他ありません。
雇用形態はアルバイトとはいえ、シフト作成や新人研修まで携わった経験はアピールすべきです。
ただシフトを作っただけでなく、店舗の人件費削減の為に効率的なシフト作成方法を工夫してコストダウンしたとか、研修方法を改善提案した結果顧客満足度が向上したなど、成果をアピールできると良いでしょう。
特に経理職はコスト感覚が大切なので、会社の利益に貢献した経験があれば尚良しです。
正社員の店長に仕事を教えた経験は、言わないほうが良いと思います。
店長に何を教えたのでしょうか？店舗経営について教えましたか？決算書の読み方について教えましたか？
ちがいますよね。たぶん、現場のオペレーションを伝えただけですよね。
正社員の店長は、マネジメントを任されています。現場のオペレーションは最低限知っていれば良くて、もっと上の仕事を期待されています。
よくあるフリーターバイトリーダーの勘違いで、現場のオペレーションを正社員に教えたことで「俺は社員より仕事ができる！」と思い込んでいる痛い人です。自惚れないほうが良いと思います。
役者志望の経験を就職でアピールできる？
ビジネスの世界では、演技がうまかろうがイケメンだろうが役に立ちません。
間違っても、「役者経験を活かして正社員で活躍できる」とは言わないほうが良いでしょう。
それでも、あなたが30歳になるまで熱中してきたことは「役者」です。
仮に書類選考が通って面接に進めれば、企業側は「役者志望」であったあなたに何かしらのポテンシャルを感じているはずです。役者経験がビジネスの世界（経理の世界）でどう活かせるかは聞かれたら答えられるように準備しておきましょう。この回答に関する正解は、私は持っていません。
また、直接的に役者経験は就職に役立たなくとも間接的には役立ちます。
それは、コミュニケーションスキルです。ビジネスにおいても最重要視されるポイントです。
面接官は潜在的にコミュニケーションスキルを見ています。
きちんと受け答えをし、時には本音と建前を使い分ける「演技力」は時にビジネスに必要となります。
また、役者志望なら外見にも気を遣ってきたでしょう。
経理の仕事に外見の良さは不要ですが、面接官も人間です。
だらしなく清潔感ない身なりの人よりも、オシャレで清潔感ある美男美女を採用したいと思うのが人間です。
経理の正社員は諦めて営業やるべき？
個人的には、営業をやることをオススメします。
理由としては、30代職歴なし・フリーターから就職できる可能性はただでさえ少ない為、正社員になれるチャンスがあるなら何でも食らいつく必要があるからです。
仮に少ない可能性の経理職の正社員を狙い、就職活動期間が長くなればなるほど歳を取ります。
質問者様は30歳ということですが、30代中盤・後半となればさらに正社員就職は厳しくなります。
フリーター採用してくれる営業職は確かにブラック企業だったり年収などの条件は悪いかもしれません。
それでも、一生フリーターよりはマシです。どんなにツラくても営業を頑張るべきです。就職してから年齢一回り年下の先輩社員にコキ使われるかもしれませんが、頑張ってください。人生のラストチャンスです。3年食らいつけば転職できるチャンスもあります。
それでも、30歳までフリーターに甘んじて役者という夢を優先してきた報いです。40代フリーターは何倍も悲惨です。人生もミドル世代。役者の夢を語り続けるのも無理が出てきます。
それでも、経理職の正社員になりたいなら？
会計事務所でアルバイトか契約社員スタートしましょう。
世間は正社員以外は「職歴なし」とみなします。つまり、30代フリーターがまたアルバイトや契約社員になることはリスクを伴いますが、それでも経理職になりたいなら会計事務所で働きましょう。
そして、正社員登用制度（過去に登用された実績があるか）もチェックした上で応募しましょう。
入口は正社員ではなくとも、会計事務所であれば経理に触れることができます。
3年実務経験を積めば、経理職の正社員としてどこかは採用してくれる可能性が高いです。最初は電話対応や簡単な雑務からスタートになるでしょうが、少しずつ会計業務を任せてもらえるようになるでしょう。そして、会計士や税理士から経理を学ぶことができます。これはオススメの方法です。
営業職正社員から経理に異動できる可能性は？
この可能性は、少なからず残っています。
就職先の会社に、経理部門はあるのか（小さい会社ではアウトソーシングしていることもあります）、職種変更を伴う異動はあるのか、希望を聞いてもらえる機会はあるのかを入社前に確認しておきましょう。
営業職から経理職に異動になるケースはいくらでもあります。
フリーターをいきなり経理職に配属させることはなくても、営業職正社員で実績を残したあとに異動希望を出せば叶う可能性は十分にあります。
特に質問者様の場合は大学卒業していて、経営系の勉強をしていたこともあり可能性はあると思います。
入社後に異動する為のポイントは以下のとおりです。
・まずは営業職で結果を出すこと。
・請求書や経費精算などお金に関わる処理はしっかりと行うこと。
・コスト感覚や予算達成の感覚を持って営業職を務めること。
・経理に異動希望を伝え続けること。
・自己啓発で簿記や会計学の勉強をすること。
日商簿記2級に合格すればフリーターでも経理の正社員になれる？
残念ですが、資格だけではどうにもなりません。
他の職種で正社員経験があるならまだしも、30代までフリーターだった人間を簿記2級合格したくらいでは雇えません。
勘違いしないようにお伝えしておくと、簿記資格は経理実務経験があって初めて活きるものです。
実際、簿記検定ってあくまでも「検定試験」なので持っていなければできない業務って何一つ無いんです。つまり、日商簿記1級でも同じことが言えます。税理士や公認会計士まで資格取得すればフリーターでも価値があるのかもしれませんが…
…とはいえ、日商簿記2級はあるに越したことはありません。日商簿記2級だけでフリーターが経理の正社員にはなれないかもしれませんが、確率は上がります。
フリーターから正社員になる覚悟を見せる為にも、簿記2級は死ぬ気でも取得して損はありません！頑張りましょう。
【まとめ】30代フリーターは今すぐ行動を！
今ならまだ人生挽回チャンスは残っています。一刻も早く行動しないと命取りになります。
30代男性フリーターの末路は本当に悲惨なものです。
・一生低年収で古いアパート暮らし
・結婚したい人ができても相手の両親から猛反対
・彼女もできなくなる
・合コンでも仕事の話に触れないよう必死になる
・正社員の友達とも格差が生まれ疎遠となる
・同窓会も避けるようになる
・親戚の集まりでは白い目で見られる
・両親にも心配をかける
・弟や妹にも敗北感を覚える
・正社員の面接は書類選考も通らない
・バイト先でも白い目で見られる
・バイト先の一回り下の社員に怒られる
・やがて人目を避けて一人ぼっちに
・人生を後悔しつつ酒漬けの日々に
経理正社員を目指すこともできますが、まずは営業でも警備でも工場でも良いので正社員になってから経理にキャリアチェンジを考えるほうが得策だと思います。
30代フリーター、まだまだ長い人生です。今、間違いないキャリアデザインをしましょう！
（ライター:Kitagawa Mai）
