経理の転職Q&A

経理から営業に異動内示。望まない人事異動は即転職すべき?

経理から営業に異動内示。望まない人事異動は即転職すべき?

突然の異動内示が出ました。
来月、経理から営業へ異動です。
今までずっと経理を学び続け、仕事は勿論のこと簿記や税務の勉強もし続けてきました。これから経理職として管理職も目指していただけに今回の異動内示はショックでしかありません。
ちなみに営業は未経験で、この年齢から活躍できるとも到底思えません。

ハッキリ拒否したいです。
これからも経理職を続けたいです。
望まない異動内示が出たらすぐにでも転職活動すべきでしょうか。
(36歳男性)

会社員である以上、人事異動は付き物。
当然、望まない異動もあるでしょう。
自暴自棄にならずにまずは冷静になって、「自分自身のキャリアにとって最適な行動は何か」を考えて行動しましょう。
こちらの質問に対し経理職専門キャリアアドバイザーが回答します。

異動内示が出たらまず最初にすべきことは?

上司や人事に面談の機会をもらうようにしましょう。

突然の異動内示が告げられた瞬間には受け入れられずに感情的になってしまうので、あくまで後日に面談の機会をもらいましょう。
以下のポイントを押さえ、紙(パソコンのメモ帳等も可)に書いておきましょう。

面談で伝えること

・経理の仕事への想い
・異動内示を受けたときの気持ち

ここは素直に伝えましょう。
たとえ、営業に異動してもその後会社で居づらくなることもありませんし、人事からマイナス評価されることもないでしょう。

面談で質問すべきこと

・何故異動になるのか
・異動しない手段はあるのか
・異動した後に経理に戻る手段はあるのか
・経理に戻れるのは何年後なのか
・人事はどのようなキャリア形成を期待しているのか

面談回答次第ですぐに転職活動スタートしましょう。

人事や上司の回答が納得いかないものであれば、転職活動スタートは早いに越したことはありません。

あなたの成長を願っての営業への異動ならともかく、そうでない場合は尚更です。
また、「いつか経理に戻れるチャンスはある」という言葉も、具体的な年数の目安がなければ信用すべきではありません。

やることは簡単です。
まずは転職サイトに登録し、経理職に強いキャリアアドバイザーに話を聞いてもらいましょう。

営業に異動してから転職するかを決めるのは絶対NG!

経理職としてのブランク期間にしかならないからです。

転職では直近の職歴を重視されます。
営業に異動して3ヶ月程度なら大きな問題はありませんが、半年以上居座ってしまうのはNG。
転職市場では営業職として見なされます。過去に経理経験があっても、過去の人として低い評価を受けることとなります。

働きながら転職活動を行うのは3ヶ月程度かかるのが通常です。
異動内示を告げられてからすぐ転職活動を始めないと、どんどんブランクが積み上がり良い条件での転職が難しくなります。

異動の準備を進めつつ、転職情報収集を!

営業異動までの約一ヶ月は転職情報収集を進めましょう。

引継ぎで忙しくなる一ヶ月ですが、適度に仕事は手を抜きつつ転職活動をスムーズに進める準備をしましょう。
2〜3社程度の転職サイトに登録し、キャリアアドバイザーのアドバイスの下で準備を進めます。
いくつか興味のある求人に応募してみても良いでしょう。

転職における譲れないポイントやプライオリティは人それぞれですが、忘れてはいけないことがひとつあります。

経理経験者で他社経理に転職するなら、絶対に年収アップを狙えます。
自分自身を高く買ってもらえるようにアピールしていきましょう。

準備期間が大切!焦りの転職は禁物!

営業に異動して色々仕事任される前に早目に転職決めたい…
というところでしょうが、人生を左右する大きな決断になるので冷静に考えましょう。

転職において何を実現したいのか。年収はいくら欲しいのか。
残業時間はどれくらいなら許容できるのか。経理職としてどんな仕事をしたいのか。
転職先を決めるポイントはハッキリぶれずに持っておきましょう。

営業に異動したら、本格的に仕事をスタートする前に一社内定を目指す!

新しい営業の仕事が本格化する前に退職意志を告げられればスムーズに退職できます。

「退職することで、今の職場に申し訳ない」という気持ちは捨てましょう。
あまり営業職にやる気を見せることは、かえって迷惑になります。
やる気のない振りをして、最低限迷惑が掛からない立ち振舞いをしましょう。
積極的に仕事を覚えていってはいけません。
当然、残業もなるべくしないようにしましょう。転職活動優先です。

オンライン面接を中心に選考を進め、来社しての面接の場合は仮病を使ってでも時間調整しましょう。
まずは一社内定を目指しましょう。

内定が出たら、すぐに上司へ退職意志を告げよう。

異動したばかりでも、勇気を持って話しましょう。

嫌われるかもしれないし、怒られるかもしれません。それでも、ひと時しかいない営業職よりもこれから先の経理職としての未来のほうが大切です。
少しでも早く退職意志を告げることで次の職場への入社時期を早めることもできます。

まだまだ転職活動はやめない!次は2社目の内定を目指そう!

一社の内定があることで、年収交渉などしやすい有利な立場になります。

内定を武器に、次の内定先を見つけましょう。
転職は複数内定をもらうことを強くおすすめします。
比較対象がある中で選んだ会社であることで、転職先でも頑張ることができるのです。
(ここはキャリアアドバイザー経験より間違いない情報です)

現職には既に退職意志を告げているので、隠すことなく転職活動に注力しましょう。
もちろん現職への配慮も忘れずに。
お世話になった方(特に経理部員)には退職前に事前に挨拶メールなどいれておきましょう。
やっぱり経理の仕事が好きで、次の職場でも経理をやると知れば応援してくれることでしょう。

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転職先を決定し、いよいよ退職準備へ。

まずはここで一安心!あとは円満退職を目指しましょう。

迷惑をかけただけの新しい部署の営業職。居づらい雰囲気はあると思いますが、近年は転職など珍しいことではありませんし悪いことではないので必要以上に窮屈に感じる必要もありません。
異動したばかりであればそこまで多くの仕事を抱えていることも少ないでしょうから、引継も難航しないはずです。

最低限迷惑の掛からない退職をしましょう。
退職手続きや挨拶回りなどを滞りなく行いましょう。

人生の夏休み!?たっぷり有給消化もしちゃおう!

まとまった休みを取れるのも転職者の特権です。

有給消化は社員の権利です。
自分自身の為には勿論、今後の転職者の為にもしっかりと取り切ることが大切です。

オススメのテクニックは、現職に嘘をついて「有給消化期間を転職活動に充てたいから」と告げましょう。(実際は転職先が決まっていても)

転職先で頑張る為にもリフレッシュ期間は必要です。現職のことを考えすぎて充分な有給消化を取らないと後悔しますよ。
旅行、趣味、家族サービスなど普段できないことを満喫できると良いですね!

【まとめ】望まない異動内示は冷静に・最適な行動を!

異動内示が出たその日から一日一日が勝負です。

最高の転職先を決める為にも早目に行動しておくに越したことはありません。
幸い、経理職なら他社でも即戦力で活躍でき年収アップの可能性も十分にあります。
異動内示は最大のピンチに思えますが、転職できる最大のチャンスになると切り替えていきましょう!
(ライター:Kitagawa Mai)