経理の転職Q&A

30代の経理転職。マネジメント経験は絶対必要?

コロナ禍の経理経験者の転職活動は不利じゃない!転職市場の見通しは?
30代以降の経理転職ではマネジメント経験が必須要件となる募集要項を目にします。
私は平社員なのですが、後輩社員やパートスタッフの教育には携わっています。
しかし、コレはマネジメント経験とは呼べないのでしょうか?
私のように役職がない場合は転職活動は厳しくなりますか?教えてください。

年代によって経理の中途採用に求められることは変わります。
20代であれば未経験でもやる気とポテンシャルがあれば転職もできますが、30代になると即戦力が期待されます。即戦力となる経理知識やスキルに加えて、マネジメント経験が必須となる求人も多いです。
これは何を意味するのか…現役経理マンの当サイトライターが解説します。

マネジメント経験ってそもそも何を指すの?

一般的には役職者として部下を持った経験を指します。

肩書きは課長でも主任でもリーダーでも構いません。
正社員の部下を持つ立場で仕事したことを指すことが一般的ですが、明確な定義はありません。
ただし、会社によっては残業代が出ない管理職である課長(マネージャー)以上をマネジメント経験とみなすこともあります。このケースでは、主任、係長、リーダー、チーフクラスは「マネジメント経験あり」とはみなされません。

会社によって役職の呼称は様々です。ちょっと変わった役職名では、グループリーダー、ゼネラルマネージャー、ディレクター、プロジェクトリーダー、スーパーバイザー、アドバイザー、エグゼクティブなど。どの役職が偉いのかさっぱりわかりません。

転職市場では平社員は”能無し”とみなされる?

役職は会社によって大きく異なるので、平社員=能無しと見なされることはありません。

一般的には大企業では昇進スピードも遅く、一生平社員もいます。離職率の低い会社では40代・50代社員が現役で活躍する為、30代では昇進できなくて仕方のない会社もあります。中小企業では離職率が高く、能力に関係なく社歴があれば昇進できる会社も沢山あります。30代で部長や役員も決して珍しくはありません。
ベンチャー企業や外資系企業では若くても才能があればどんどん出世する人もいますし、役職を廃止しフラットな組織を作る会社もあります。特に経理職の場合は上が詰まって昇進できないケースも多いです。
つまり、役職は会社によって大きく変わる為、転職では能力とは切り離して考えられます。
ただし、大企業だろうが中小企業だろうが役職を持って部下をマネジメントした経験があるかどうかは重要なポイントになります。

部下がいない役職者はマネジメント経験とは呼べないの?

マネジメント経験とは認識されないでしょう。

役職名はあっても部下がいないということも珍しくはありません。
経理の場合はそれほど大人数の部署も少ないでしょうから、主任クラスでも部下がいないということもあり得ます。
ただ役職名があるだけでマネジメントをしていない場合は転職市場の評価は平社員同等です。

何故経理の中途採用でマネジメント経験を必須とするの?

募集を想定しているポジションに部下がいるからと考えられます。

経理は少人数採用の為、募集をかける際に欲しい人材像は固まっています。
年代、役職、経理経験、担当予定業務、性格に至るまでイメージされているケースも多いはずです。
マネジメント経験を要する求人は、入社時点もしくは短期間で役職者になる人材を要しています。
役職経験がない人材に転職していきなりマネジメントを任せるのは厳しいのは想像がつくので、事前にマネジメント経験を問われているのです。

マネジメント経験がなければ30代で経理転職は厳しい?

全くそんなことはありません。

募集時に想定される人物像が非役職者なのであれば、マネジメント経験を問われることはありません。
むしろこれまで役職があった人は無駄にプライドがあって扱いづらいと感じられる場合すらあるでしょう。
転職先の上司にあたる人が年下であれば敬遠されることはあります。
たとえば、転職先の経理マネージャーが39歳の場合、年上の中途採用者を部下に置くのは扱いづらい為、40代は門前払いになるケースはあるでしょう。結局は転職先の上司の好みにも委ねられます。

しかし、パートや派遣社員の管理、育成を担当した経験は転職ではプラスに働くことは間違いなさそうです。
多くの会社の経理でパートや派遣社員を雇用しています。
役職がなくても、パートや派遣社員は実質部下にあたります。
パートや派遣社員をマネジメントする能力は経理マンとしては必須と言えます。
非役職者はマネジメント経験が必須の募集要項への応募は厳しいと思いますが、パートや派遣社員のマネジメント経験は転職面接で大きくアピールできる経験です。
どんなことに注意して指導したのか、どんな結果を出せたのかなどメモでまとめておくと良いでしょう。
役職がなくても積極的にパートや派遣社員とコミュニケーションを取り、育成や評価などに携わっておくと転職の武器になるでしょう。

マネジメント経験がない30代が経理の転職面接で注意することは?

謙虚な人物像を見せることです。

少なからず書類選考を通っているのであれば、年代も役職もクリアしているということです。
あとは、経理の上司から見て「部下にしたい人物像」かどうかということが大切になります。

謙虚に新しいことをどんどん勉強していく姿勢を見せましょう。
場合によっては転職先の上司が年下でも「こんな謙虚な人なら年上でも部下にしたい。」と思われるかもしれません。

あなたがもし経理課長なら。どんなに実力や経験があってもプライドが高くて言うことを聞かなそうな人材を部下にしたいとは思わないはずです。逆に実力や経験が乏しくても、人柄が良ければ採用したいと思うはずです。
自分自身では「プライドは高くない」と思っていても第三者から見ると「プライドが高そう」と誤解されて見えるケースもあります。
転職エージェントのキャリアアドバイザーに見てもらうと良いでしょう。

マネジメント経験がないと高年収転職は狙えない?

そんなことはありません。十分に年収アップを狙えます。

勿論、「マネジメント経験必須」の求人よりは年収相場は下がります。
しかし、現実には中小企業の管理職より大企業の平社員のほうが年収相場が高いこともあります。
経理の転職は現職の年収がベースとなる為、同役職でも年収アップは狙えます。
マネジメント経験にこだわりすぎずに平社員のまま転職チャレンジしてみるのも良いでしょう。

30代はマネジメント経験してから転職がベター?

これは難しい問題です。

もし1年以内に管理職に昇進する見込みがあるなら、現職の管理職を数年務めてから転職したほうが年収相場は高まるでしょう。
マネジメント経験を武器に転職市場での評価を高め、転職先の選択肢を広げることができます。

しかし、昇進する見込みが少ないのであれば、早目に転職するほうが良いでしょう。
転職では若さが武器になることもありますから。
特に経理のような専門職は平均年齢も高めな傾向がある為、30代でもまだまだ若手と見なす企業も多いです。
転職に年齢は関係ない時代が来ています。特に経理職の場合は年齢関わらず転職チャンスがあります。キャリアデザインはまだまだこれからです。
(ライター:Nakanishi Hajime)