40歳の専業主婦です。子育ても一段落し、パートや派遣社員として働きたいと考えています。
手に職をつける為にも経理事務の仕事に興味があります。結婚前は一般事務として働いていたのですが、経理事務は全く未経験です。
やっぱり経理事務は大変でしょうか?専門知識の勉強は必要でしょうか?教えてください。
パートや派遣社員でも人気が高い経理事務の仕事。
その人気の理由はどこの会社でも通用する経理としての基礎経験を積むことができることにあります。
一生食べていけるスキルや知識を身に付けたい主婦にも経理事務はオススメです。
こちらの質問への回答は、経理事務パート・派遣社員を経験し正社員となった経験のある当サイトライターが体験談に基づいて回答します。これから経理事務のパートや派遣社員で働きたい人は是非参考にしてみてください。
Contents
パートや派遣社員の経理事務の仕事内容は?
正社員経理職のサポートをします。
一般的には経理部門に配属されるサポート(アシスタント)の役割です。
入社当初の仕事内容は書類整理、スキャン、電話対応、消耗品発注などの雑務がメインになります。
これらの業務をパートや派遣社員が担うことにより、正社員経理部員が経理業務に専念できる環境をつくります。
さらには、伝票チェック、請求書作成、仕訳入力、出納帳作成などの経理の日次業務に携わることもあるでしょう。
正社員の経理職と経理事務では職務内容が異なることがある為、経理事務経験だけで経理業務を理解するのは程遠いですが…
経験を積めば様々な業務を任せてもらえるようになるのも魅力です。決算業務など難しい経理業務に携わらせてもらえる可能性もあります。
任される経理業務が増えれば時給にも反映され、一般事務よりも高いお給料を貰えます。
また、将来別の職場で働く際にも有利になります。
大企業と中小企業で仕事内容や時給に差はある?
一般的には大企業のほうが働きやすい環境を用意してくれますが、中小企業のほうが経理事務として成長できます。
私見としては、可能であれば大企業を狙ったほうが良いでしょう。
その理由は以下のとおり。
・高収入が期待できる
・パートや派遣社員に優しい
・教育制度や研修制度が整っている
・コンプライアンス意識が高い
・福利厚生が手厚い
・休みが取りやすい
・残業が発生しにくい
大企業共通の特徴として、経理部門の人数が多いということが挙げられます。正社員はもちろん、他にもパートや派遣社員がいる可能性もあります。その分、業務を丸投げされるなど酷い扱いを受けることはあまり考えられません。
未経験でも採用される可能性は十分にありますが、人気も高い為に難易度は高いです。
一方で中小企業の経理は人数が少ないので、パートや派遣でも様々な業務に携わることができます。早期に業務習得して他社の経理に高年収で転職する為のキャリアアップをしたいなら中小企業からスタートしてみるのも良いでしょう。
「職場が近い」などというだけで中小企業経理で働くことはあまりオススメしません。
私の友人では経理(経験者)パートで転職した中小企業では経理部門に正社員がいなかったそうです。完全に一人経理状態で大苦戦したという人もいます。引き継ぎもなく、手探り状態で仕事をしていたそうで、他部署の正社員に聞いてもさっぱりわからず…ブラック経理状態でした。これは稀な例ですが、コンプライアンス管理が厳しい大企業ではまずありえません…
経理事務はやっぱり大変な仕事?
一般事務より大変なことが多いはずです。
経理は書類整理ひとつにしてもミスが許されない仕事だからです。
会計資料は監査対象の資料でもある為、取扱いには最新の注意を払う必要があります。
一般的に経理という仕事はスピードに追われる為、経理事務であってもスピード感に慣れなくてはなりません。
短い時間にいかに多く・間違いなく経理事務処理をできるかが評価の対象となります。
経理事務はデスクワーク。接客業などと違ってまったりお茶を飲みながら雑談して仕事をする…なんてイメージを持たれることもあるようですが、大きな間違い。スピード勝負の世界。テキパキと仕事をしたい人に向いている仕事と言えます。
主婦でも務まる?残業や休日出勤は?
主婦でも務まります。残業や休日出勤は基本的にはありません。
しかし、経理にとって最優先することは決算を確定することです。
仕事の進捗が追いつかない際には残業や休日出勤を依頼される可能性もあります。
他の経理メンバーが激務な中、残業依頼や休日出勤依頼をされて断るのはなかなかできませんよね…
この辺の事情は会社によるので、家庭の事情で残業や休日出勤ができない場合には事前に確認しておいたほうが良いでしょう。
残業や休日出勤がない会社でも、経理職の正社員が忙しそうに働いている中、「お先に失礼します。」と帰る気まずさや休暇希望を出す気まずさは感じることがあるかもしれません。ここは割り切って変えるしかありません。
基本的には経理は土日祝日休み。これは正社員の経理も同じです。
休日出勤を頼まれる可能性はありますが、年間でもほとんどないと言って良いでしょう。
経理事務は主婦にオススメの仕事であり、オフィスには主婦の経理事務は沢山いるので安心して良いでしょう。
将来的に経理事務から正社員になることは可能?
可能です。私自身がその一人ですから。
経理事務として3年以上の実務経験を積み、なるべく多くの業務経験をしておく必要があります。
社内で正社員登用制度がある場合には応募することも可能ですし、他社へ転職することもできます。
主婦パート・派遣として限られた時間内で経理実務経験を積み、子育ても落ち着いたタイミングで正社員になることを検討しても良いでしょう。
今は旦那さんが収入を稼いでいてくれていても、病気やリストラなどでこの先どうなるかはわかりません。
いつでも正社員として働けるだけの準備をしておくことは大切です。
専業主婦が経理事務で採用される為に専門知識は必要?
日商簿記2級、MOS(マイクロソフトオフィススペシャリスト)を取得しておくことをオススメします。
経理事務であっても簿記知識は必要です。仕訳入力を理解するにも簿記があるだけでスムーズに仕事を覚えることができます。
また、経理経験がない専業主婦が採用されるには”武器”が必要です。日商簿記3級でも良いですが、武器としては弱いです。
簿記2級の資格があるだけで採用に有利になることは間違いないでしょう。
もう1つ必要なのはパソコン能力です。特にEXCEL(エクセル)は勉強しておくと良いでしょう。
経理事務のパート、派遣社員にパソコンのことまで手取り足取り教える会社はまずないでしょう。自分自身で勉強してください。
専門知識というほどの知識ではなくとも、簿記とパソコンの最低限知識は必要です。
一般事務と比較すると「経理」という専門性があるため、スキルを要求されることが多いです。
他部署の社員から問い合わせを受けることも多く、相手は正社員であってもプロフェッショナルとしての対応が求められます。
責任は正社員が取りますが、パートとはいえ責任感を持たないと仕事は務まりません。
ベテランの経理事務になると正社員よりも知識やスキルがあるということも多いです。時には異動したての正社員に仕事を教える立場になる可能性もあるでしょう。
【まとめ】専業主婦でも経理事務パート・派遣にチャレンジできる!
長い間育児に追われてビジネスの現場を離れていても、第二のキャリアとして成功した主婦は沢山います。
主婦ならではの周囲の気配りや社交性を活かして、専業主婦期間のブランクを穴埋めすることは可能です。
経理に女性のイメージがあるように、活躍できるチャンスがあります。
経理事務はカンタンな仕事ではありませんが、きちんと実務経験を積んでいけば高収入・正社員採用などキャリアアッププランが広がります。
最初は厳しいことも多い経理事務パートですが、将来を見据えてチャレンジしてみると良いでしょう。
(ライター:Kitagawa Mai)