中小企業診断士コラム

中小企業診断士×MBAの勉強を両立する方法(スケジュール・費用・おすすめスクール)

経中小企業診断士×MBAの勉強を両立する方法(スケジュール・費用・おすすめスクール)

中小企業診断士とMBA——
どちらも“経営のプロ”を目指すうえで極めて相性の良い資格・学位です。

しかし、社会人が仕事をしながらこの2つを両立するのは簡単ではありません。
「どんな順番で取るべき?」
「時間が足りない…実際どうやって勉強しているの?」
「費用はどれくらいかかる?」
といった疑問を抱える人は多く、ネット上の解説記事も「概要説明だけ」で終わってしまうものがほとんど。

そこで本記事では、“社会人でもムリなく両立できるスケジュールと、費用の実態、そして本当におすすめできるスクール”
を体験談風にわかりやすくまとめました。

「中小企業診断士 × MBA のダブルホルダーを本気で目指す人向け」の保存版です。

なぜ中小企業診断士×MBAは相性が良いのか?

診断士とMBAは、似ているようで実は役割が違います。

  • 中小企業診断士:経営の“幅広さ”を担保する資格
  • BA:経営の“深さと実践力”を鍛える学位

この組み合わせが強い理由は以下の通り。

  • 中小企業診断士で「経営の基礎体力」がつく
  • MBAで「ビジネスの現場で戦える力」が付与される
  • 中小企業診断士の勉強内容がMBAの授業でそのまま活かせる
  • 論理思考・事例分析などの“ケーススタディ耐性”が高まる

実際、コンサル・経営企画・事業責任者・CFOなど
経営サイドに進む人材はこの組み合わせを取ることが多いです。

中小企業診断士とMBAはどちらを先に取るべき?最も効率的な順番

結論を先にお伝えします。

結論:中小企業診断士 → MBA の順番が最速

何故中小企業診断士を先に取得すべきか。その理由は以下の通り。

  • 中小企業診断士の一次科目(財務・経営・経済)がMBAで役に立つ
  • 中小企業診断士の論述対策がMBAのレポート・ディスカッションで活きる
  • 中小企業診断士取得後だと、MBA入試がスムーズ(志望理由書も書きやすい)
  • MBA在学中の学習負荷が軽減される

逆にMBA → 中小企業診断士の順番だとモチベーションが続きにくいという実例も多いです。

MBAの忙しさ(課題・グループワーク・英語)を経験すると、
中小企業診断士のために追加で勉強する時間が確保しづらいからです。

【モデルケース】中小企業診断士×MBAを両立する3年スケジュール

「働きながら両方の資格を取りたい」人向けの現実的なスケジュールはこれ。

■1年目 ・中小企業診断士一次試験の勉強(週10〜15時間)
・基礎科目(財務・経営・経済)を固める

■2年目
・中小企業診断士一次 → 二次試験
・MBA出願準備(英語・志望理由書・面接対策)

■3年目
・MBA入学(1年制 or 2年制)
・中小企業診断士で学んだ内容が授業でフル活用される

“両立している人の90%”がこの流れです。

勉強時間の確保方法(これをやらないと絶対に両立できない)

両立成功者に共通するのは「生活の棚卸し」です。
時間がないのではなく、使い方を変えているだけ。

  • 通勤時間 → 動画講義・暗記
  • 昼休み → 過去問1テーマだけ解く
  • 帰宅後 → 60分だけ“集中タイム”
  • 休日 → 3時間 × 2セットの長時間学習
  • SNS・テレビ → 一時的に断捨離
  • テレワークの活用で勉強時間確保
  • 日常の仕事も資格で学んだ知識に置き換えて理解する

特に診断士は“積み上げ型”の資格なので、毎日30〜90分の継続学習が最重要。

MBAは課題が爆発的に多いため、
中小企業診断士側での「勉強習慣」が大きなアドバンテージになります。

実際にかかる費用は?【診断士/MBA比較】

費用のリアルも気になるポイント。まとめると以下の通りです。

■中小企業診断士
・一次・二次の受験料 → 約3万円
・通信/通学講座→ 15万〜30万円
・参考書費用→ 1〜3万円
【合計:約20〜35万円】

■MBA
・国内MBA(ビジネススクール)学費 → 150〜400万円
・海外MBA → 600〜1200万円(留学費込み)
・出願費用 → 5〜10万円
・英語試験(TOEFL/IELTS) → 3〜10万円
【合計:150〜1200万円】

MBAは金額差が非常に大きいので、働きながら通える国内MBAが最も両立しやすいです。

両立におすすめのスクール(診断士・MBA別)

■中小企業診断士(忙しい社会人向け)

  • スタディング(動画講義が短く続けやすい)
  • アガルート(二次試験の記述解説が丁寧)
  • TAC(王道の大手。通学したい人向け)

特にスタディングは「通勤学習しやすい」「挫折しにくい」ことで人気です。

■MBA(両立しやすさ重視)

  • グロービス経営大学院
    働きながら学べる王道。診断士との親和性が高い。
  • 早稲田大学ビジネススクール(WBS)
    アカデミックの強さと実務のバランスが良い。
  • 慶應KBS
    難易度は高いがブランド力が圧倒的。
  • 国内オンラインMBA(放送大学・BBT大学院など)
    地方在住でも取得しやすい。

中小企業診断士×MBAの勉強を両立する最大のコツ

両立を成功させる最大の秘訣はこれです。

“最初から完璧を目指さないこと”

診断士もMBAも「広く深い学習」が必要になります。
完璧主義だと1〜2ヶ月で必ず挫折します。

成功者の共通点は、
・最低限の時間だけ必ずやる
・理解できない部分は後でまとめて復習
・失敗しても学習習慣だけは継続

この「続ける仕組み」を整えることだけが、
ダブルホルダーへの最短ルートです。

【体験談】1年で中小企業診断士+MBAを同時進行した人のリアル

「中小企業診断士とMBA、同時進行なんて無理だろ…」
そう思われがちですが、実際に1年で両方を回したケースがあります。

そのリアルは、想像以上に“過酷だけどリターンが大きい1年”でした。

■平日のスケジュールは「仕事・授業・勉強」で3分割される

実例では、平日の過ごし方はこんなイメージ。

7:00〜8:00:中小企業診断士の一次対策(財務・経済のインプット)
9:00〜18:00:通常業務
19:00〜22:00:MBAの授業(オンライン/通学)
22:00〜23:00:MBAの課題 or 診断士の過去問

本人いわく、「学生時代よりストイックに机に向かっていた」とのこと。

ただし、この“圧倒的な学習量”が
中小企業診断士の一次・二次、さらにMBAの課題・ケースディスカッションの両方で効いてきます。

■休日は「中小企業診断士の過去問デー」か「MBAの課題デー」

休日はどちらも重い課題が来るため、優先順位を決める必要があります。

  • 診断士の試験直前 → 休日は全部診断士に集中
  • MBAのケースレポート提出前 → MBAを優先
  • GW・年末は「診断士の1次7科目総復習」

結局、“勉強しない休日はほぼゼロ”という覚悟が必要。

それでも、「二つの勉強が相互に補完しあって理解が深まる」というメリットも大きいです。

■同時進行で最も苦しいのは「MBAのグループワーク」との両立

同時進行者が口を揃えて言うのが、一番しんどいのはMBAのグループワークということ。

MBAはグループ作業が多いため、

  • 平日夜の追加ミーティング
  • 休日のZoom調整
  • 英語でのディスカッション
    など、時間を奪われがち。

中小企業診断士は“個人完結”できる勉強ですが、
MBAは“他人とのスケジュールを合わせる必要がある”ため、
心身ともに負荷が大きくなります。

■それでも同時進行が成功する理由は「中小企業診断士の基礎力がMBAで爆発する」から

同時進行者のほぼ全員が語るのが、
「中小企業診断士の知識がMBAでめちゃくちゃ役に立つ」という点。

  • ファイナンスの授業 → 中小企業診断士の財務会計がそのまま使える
  • 経営戦略 → 1次科目の知識が土台になる
  • マーケティング → 事例企業分析が得意になる
  • 会計科目 → 中小企業診断士レベルの理解で上位に入れる

MBAから先に始めた人より、
中小企業診断士を勉強している人の方が「授業で即戦力」になるケースが多いです。

■1年で同時進行した人が“絶対に捨てたもの”

実際の同時進行者は、以下を完全に削っています。

  • 飲み会(ほぼゼロ)
  • 土日の遊び
  • テレビ・SNS(アプリ削除)
  • スマホゲーム
  • ダラダラ過ごす時間

本人はこれを“捨てる勇気さえあれば両立できる”と言っていました。

■それでも1年で同時進行した価値は大きい

同時進行を達成した人が得たものは、想像以上に大きいです。

  • 中小企業診断士 → 思考の幅
  • MBA → 説得力のある発言力
  • 両方の学習 → 圧倒的な情報処理能力
  • キャリア → 経営企画・コンサル・事業責任者の道が一気に開けた

そして何より——
「この1年を乗り切れたなら、今後どんな仕事も怖くない」
という“自己効力感”が手に入る点は非常に大きい。

■結論:1年同時進行は地獄。でも終わったあとに景色が変わる。

1年で中小企業診断士+MBAは、正直めちゃくちゃハードです。
しかし、地獄を乗り越えると景色が大きく変わります。

  • 年単位でキャリアが加速する
  • 学習効率が圧倒的に高まる
  • MBAの授業で周囲との差を感じられる

という大きなメリットがあります。

もしあなたが「今のキャリアを変えたい」「経営レイヤーに行きたい」と本気で思っているなら、1年間だけ“全力で投資する”価値は十分にあります。

まとめ:診断士×MBAは“人生の選択肢が広がる最強の組み合わせ”

中小企業診断士とMBAの両立は簡単ではありません。
しかし、取得後に得られるものは圧倒的です。

  • 経営企画・CFO補佐・事業部長などにキャリアが開ける
  • コンサル転職にも強い
  • 経営者目線での判断力が身につく
  • 市場価値が長期的に上がり続ける

まさに“人生の選択肢の幅が広がる組み合わせ”。

本気でダブルホルダーを目指しているなら、今日から30分だけでも進めてみてください。
学習の積み重ねが、キャリアの景色を大きく変えてくれます。